Do★Math 数学博物館 Mathematics Museum
数学科メディアスペースにある、数学だけの博物館では、昔使われていた携帯そろばんや鯨尺ものさし、ピタゴラスの定理パズルや展開・因数分解パズルなど、数学にまつわるさまざまなものを展示をしています。
「Do★Math 数学博物館」からのお知らせ
私たちは、算数・数学を手に触れたり、パズルやゲームでわかりやすく、そして楽しみながら理解できる「Do★Math 同志社中学校数学博物館」を2016年5月にオープンいたしました。展示物の多くを並べた数学科オープンスペース(「数学メディアスペース」)を中心に、数学教室ゾーンを総称して、Do★Mathです。
このページでは、ブログでDo★Mathの展示物を皆さんに紹介していきます。展示内容を知っていただくとともに、数学読み物としても楽しめる連載にしていきたいと考えています。
発行は月2回不定期に、月日を合わせた3ないし4ケタの数字が素数の日に発信します。例えば、5月23日は523と表すことになり、523は素数です。
数学教室には名前があります
本日7月19日を719と3ケタの数で表すと、719は素数です。西暦を含めた20160719はなんと23で3回割り切れるので、素数ではありません。皆さんも計算してみてください。
本校は教科センター方式の学校運営を採用しており、教科専門教室があります。数学教室は全部で6教室あり、教科ステーションと呼ぶ教員室1部屋と合わせて 7室に数学者、科学者の名前をつけています。順に、数学1「ピタゴラス」、数学2「エラトステネス」、数学3「アインシュタイン」、数学4「伊能忠敬」、数学5「ガリレオ」、数学6「アルキメデス」、教科ステーションは「オイラー」です。今後、2つのMS(メディアスペース)にも名前をつけていきます。
“Each classroom has its own name.”
We have six math classrooms in what we call “Subject Centered Style” in Japan.
We gave the names of famous mathematicians or scientists to the six classrooms and the teacher’s “station” staff room.
Math 1 is “Pythagoras”, math 2 is “Eratostenes”, math 3 is “Einstein”, math 4 is “Ino Tadataka”, math 5 is “Galileo”, math 6 is “Archimedes”, and “Euler” for the staff room.
We will also give names to two the media spaces next.
そろばん(算盤) ものさし
本日7月1日を701と3ケタの数で表すと、701は素数です。西暦を含めた20160701は11で割り切れるので、素数ではありません。
そろばんは、中国から伝わり、日本で独自に発展した計算補助用具です。ここでは、20世紀前半に使用された携帯用の製品を展示しています。
竹製ものさしには、一方は「cm」の表示が入り、他方には「鯨尺」と呼ぶ木造建築や和裁で使用される特別な「尺」の単位が記されています。1尺は約38cm。(一般の尺は約30cm)
断面が三角形、平行四辺形、長方形のカラフルな木製ものさし
デンマーク製
「素数ものさし」(竹製)は、目盛りに素数のみを記しているところが特徴です。2012年に京都大学不便益システム研究所が開発しました。
“Soroban & Rulers”
This is a portable one used during the first half of the 20th century.
The oldest ruler in this exhibition was made by bamboo. It indicates by a metric system and an old Japanese system of measurements, “Kujira-jaku”, used for making a wooden building and kimono-making.
There are fashionable rulers made in Denmark. Their sections are triangle, parallelogram and rectangle.
The “Sosu Monosashi” that shows only prime number was made in Japan, 2012.
正四面体は2等分できる?
本日6月17日を617と3ケタの数で表すと、617は素数です。西暦を含めた20160617は、53×83×4583と素因数分解できるので、素数ではありません。
下の写真のようなピンクと紫、2つの合同な立体があります。この2つを組み合わせて右の写真のような正四面体を完成することができるでしょうか?
答えは「必ずできる!」です。正四面体の形をしたケーキがあれば、正確に2等分して食べることができます。が、実際に組み合わせて正四面体を作ることは初めての方はなかなかできません。皆さんもぜひDo★MATH へ来て、チャレンジしてみてください。
“Can we divide a regular tetrahedron into equal parts?”
We have two same shaped solids in the picture. One is pink, and the other is purple.
Can we make a regular tetrahedron of the two solids?
The answer is yes. When we have a cake that is the shape of a regular tetrahedron,
we can eat a half of that exactly. But it is difficult for a person who tries to divide a regular tetrahedron into equal parts for the first time.
Please come to Do★MATH and try!
ピタゴラスの定理パズル
本日6月7日を607と3ケタの数で表すことにします。607は素数です。ちなみに、西暦を加えた20160607も素数です! これらの数が素数かどうかは、本校2016年度3年生青木隆史くんが作った素数判定プログラム「PrimeFactorization」を使って判定しています。
最初に作って展示したのが、ピタゴラスの定理(中学3年生で学びます)をパズルで遊びながら理解する教具です。元々は、生徒が夏休みの自由研究で制作したものが1台あり、それを見本にしながら教員が作りました。
美術に興味のある方はラファエロの「アテナイの学堂」という作品をご存じでしょう。数学MS(本校3階)に展示しております。その絵の左下に、研究しているピタゴラスが描かれています。
“Pythagorean theorem puzzles”
Pythagorean theorem puzzles are the first things for exhibiting that we made in our museum. At first we have one that our student made as a task during summer vacation.
There is “The School of Athens” drawn by Raffaello exhibited on the third floor in our math space. You can see Pythagoras who studies at the lower left in his work.