すぐきを種から育てはじめました

土に触れる手の感触こそ大切
2年生の技術の授業ですぐきの栽培が始まりました。「技術の授業なのにすぐきを育てるのか」。手を動かして何かをつくる時間に畑仕事が入ってくるのを、意外に思った生徒も多かったようです。横で見ていた私も、この意外さは悪くないなと思っていました。技術科では生物育成(昔は栽培)という学習領域があります。
はじめに、すぐきがどんな漬物なのかを学びます。
・京都の三大漬物のひとつで、かつては宮廷にも出されたこと。
・今はつくる人が減り、消えかけていること。
・それでも残そうと動いている人がいること。
・栽培農家の森田さんの「すぐきをもっと使ってほしい」という言葉も紹介されました。
・収穫までおよそ三か月、漬けるのにさらにひと月かかると聞いて、ひとつの漬物の重みが少しずつ増していきます。
「宮廷に出されるほどのおいしさのものを、若い世代の自分達が守っていかなければならないのだなと思いました」(2年)と生徒は振りかえります。
種まきの場面では腐葉土を袋いっぱいに入れ、手のひらにすぐきの種を受け取ります。ここで多くの生徒が、種が「とても小さい」ことに驚いていました。
「今日、実際にすぐきの種を植えてみて、動画ではかなり大きく見えたものの種がとても小さくて、本当にこれから出来るのかと疑問に思うほど小さくて驚いた」(2年)
小さな種を指先でつまみ、一か所に四つ五つ、間隔をあけて土に落としていきます。腐葉土は思ったより黒く、袋にずしりと重い。手が汚れます。「種を蒔くのが楽しかった」と生徒は感想に書き残しています。
芽が生えてきたら、きっと種を蒔いていたときの、土に触れる手つきを思い出すでしょう。手の感触をとおして、言葉にならない何かを吸収しているような目をしていました。この小さな種は、京都というまちのローカルな課題と、それを守ろうとしている人たちに、つながっています。(技術科 沼田 和也)






