手作りのブックエンド

釘一本に込める工夫
「お気に入りの本を立てたい」という素朴な願いから、学びプロジェクトとしてブックエンド製作を行いました。一見、数枚の木の板を釘で接合するだけの単純な作業に見えますが、そこには「探究と創造」のプロセスが凝縮されています。
生徒たちは、釘が曲がってしまう苦戦の中で「ハンマーを垂直に振り下ろす」手首の使い方や、机の角を利用する工夫を自ら見出していきました。特に、ハンマーを持つ位置を調整することで打撃力が変わることに気づき、理科で学んだ「てこの原理」を身体感覚を通して再発見する姿は、まさに知識を実体験へと応用する場面だったと思います。
この小さなものづくりの経験は、将来自らの知識を社会のために役立てる考え方につながっていくのだろうと想像します。確かな自信を感じている生徒の皆さんの表情がとても印象的でした。(技術科 沼田 和也)
気づきnote:
・「ちょうどノートやお気に入りの本を立てるためにブックエンドが欲しくて、工作は不便なことを便利にしてくれると思いました。「楽しみながら、生活を便利にできる」という良い事を知りました。これからは、家の不便を考えて、作って日常を豊かにしたいです。」(1年中嶋)
・「簡単な材料で簡単な方法で立派なブックエンドが作れるのが驚きました。2人で協力するのもありました。この経験で難しいことや簡単なことでもみんなと協力すれば何事にも安心してチャレンジできるのがわかりました。」(1年伊藤)
・「私の家は本が多くて困っていたけど、材料と道具さえあればブックエンドが作れると知って、また自分でも作ってみようかと思った。釘を打つ角度が意外と難しくて、何度も釘が曲がってしまった。手首を使うのではなくて、上から真っ直ぐに落とすとうまくいくと教えてもらった。釘を打ちにくいところは、机の角を利用した。ボンドをつけると、釘が少なくて済む反面、抑えるときに滑りやすくなった。」(1年川端)
・「ぼくは、本を読むのは苦手だけど物を作ることが好きなのでこの学プロに参加しました。今日のブックエンド作りで、最初はただのシンプルで平たんな木の板を釘で打って組み合わせるだけでブックエンドが作れることに驚きました。ブックエンドを作る上で難しかった工程は釘を打つことです。大工などの動画を見ていると一見簡単そうに見える釘打ちの作業を実際に打ってみるとすぐにまっがてしまい最初はうまく打てませんでした。でも、先生が「トンカチをたてに振り下ろすイメージで打つといいよ」とアドバイスをもらって実際にたてに振り下ろすイメージで打ってみると釘を縦にまっすぐ打つことができました。でも、ボンドで貼り付けていた部分に力を加えていると、だんだん板同士がずれてしまいました。なので、釘を打つ作業はトンカチを振るだけでなく支えている手も重要ということが分かりました。また、打ち始める最初の方は、釘が不安定なため手で持ちながら優しく打っていかないと行けないけれど、半分くらいまで打つとその小さな力では入らなくなってしまうので少しトンカチの打つ部分とは反対側に少し手をずらしてみたら、力が入りやすくなり、打つことができました。さらに、最後の方はしっかりと釘が埋まるまで打ち込まないと行けないので、もっと外側を持ったらさらに力が加わりやすくなりました。中学受験で力学の範囲で「てこの原理」でせんぬきなどの例として力点(自分の手)を外側にすると、力が加わりやすくなるということを改めて実感しました。ぼくは理科が苦手で「ものづくりをしたい!」という理科とも全く関係ない好奇心でここまで理科やものづくりのことを知れるとは思いませんでした。「釘打ち」という単純な作業には多くの工夫や深い配慮などがいることに気づきました。でも、まだ1年生の4月なのでもっとこの3年間でたくさんの学プロやプログラムに参加し、たくさんの経験を積み将来自分が何をしたいかを決めてその夢に向かって突き進んで行きたいです。」(1年亀岡)





