打つ前に手が止まる

手順への気づきを軸に
技術室に一年生が集まり、文庫本や新書を立てておくための、小さなブックエンドをつくるという学びプロジェクトを行いました。部品を組み合わせるだけの、簡単な作業のはずでした。見ていて面白かったのは、木を打つ前のところです。ハンマーを手にして、さあ打とうとするが、そこで手が止まります。ここを接合してしまうと、反対側の板の釘打ちができなくなるのでは?!と気づくのです。「組み立て」には順番があり、「段取り」があります。ものづくりの経験の有無はこんなところにでてきます。簡単な組み立てなのに手順があるのです。
・「木材加工によって木はこういうところが弱点だ、などさまざまな木の特性を知ることができてよかった。ブックエンドを作ったおかげでそこに入る本もできたので本当によかった。」(1年伊東)
釘だけで打ちつけると、本の重みがかかったときに、その釘は少しずつ抜けていきます。釘の打ち込みだけの木製品は、そういう力に弱いのです。だからボンドで面と面を接いでおいて、そのうえで釘を打ちます。この生徒が「弱点」と書いたのは、たぶんそのあたりのことなのです。
簡単な組み立て工作であるが、しっかりとものづくりの勘所をまなべる企画なのです。中学になったらぜひ参加してください。(技術科 沼田 和也)






