かさ袋でロケットをつくる

どうすればもっと遠くへ飛ぶのか
映画『遠い空の向こうに』の話が有名です。 1957年10月、ウェストヴァージニアの炭坑の町に住む高校生がロケットづくりに没頭していく。手製のロケットでの試行錯誤は難をきわめましたが、なぜ飛ばなかったのかを考え続け、成功へ近づいていくストーリーです。
1年生の技術の授業で取り組んだ「かさ袋ロケット」は、もじどおり傘袋を材料にしたロケットです。ロケットを飛ばすとき、空気は後ろへ押し出される反作用で機体は前へ進みます。ニュートンが300年以上前に定式化した「作用・反作用の法則」を、かさ袋で感じる。さらに、羽(フィン)をどこにつけるかで、飛び方や安定性はまったく変わってきます。また、重心の位置でもかわります。いくつかのパラメーターがピタッと合うと、機体はまっすぐ安定して飛びます。これは本物のロケットの設計と同じ話です。
飛ばしてみて、うまくいかなくて、友だちのと比べて、どこが違うのかを考えて、直してまた飛ばす。
羽の枚数?、重心の位置?、空気の量? あれもこれも一気にやってしまうと、飛ばない原因がわからなくなる。まさに、「条件制御」の考え方をいやおうなしに学ばざるを得ない仕掛けがありました。かさ袋のロケットが飛ぶ瞬間、「あ、飛んだ」という感覚は、私たちのワクワク感だけでなく自分のなかで何かが始まる予感がします。(沼田)
プロジェクトで、いまその工作に取り組んでいます。
ロケットを飛ばすとき、空気は後ろへ押し出される。その反作用で機体は前へ進む——ニュートンが300年以上前に定式化した「作用・反作用の法則」が、かさ袋一枚の中で起きている。さらに、羽(フィン)をどこにつけるかで、飛び方はまったく変わってくる。重心が前にあり、羽が後ろにあると、機体はまっすぐ安定して飛ぶ。これは本物のロケットの設計と、原理としてはまったく同じことだ。
雨の日に使う傘ぶくろをつかってロケットを作りました。かさ袋ロケットづくりに取り組んでいます。材料はシンプル。でも、ただ飛ばすだけでは終わりません。「なぜ飛ぶのか」「どうすればもっと遠くへ飛ぶのか」を考えながら、試して、比べて、また試す。そのくり返しの中に、科学のおもしろさが詰まっています。
飛び方を左右するポイント
羽のつけ方、重心の位置、空気の入れ方——ほんの少しの違いが、飛距離や安定感を大きく変えます。同じ材料でも、工夫次第でロケットはまったく違う動きをする。だから、比べることがおもしろい。
授業の流れ
1
ロケットをつくる——かさ袋に羽をつけ、形を整える
2
飛ばしてみる(1回目)——まずは自分のロケットを飛ばす
3
工夫を考える——友だちのロケットと比べ、改善点を探す
4
飛ばしてみる(2回目)——改良したロケットで再チャレンジ
5
気づきを共有する——何が変わったか、なぜ変わったかを話し合う
制作中の様子
羽のつけ方を工夫する
比較・話し合いの様子
友だちのロケットと飛び方を比べる
「試行錯誤を重ねること」「前の自分や友だちの作品と比べること」——これは、科学的なものの見方の入り口です。かさ袋というごくふつうの道具が、考えることの楽しさを教えてくれます。(沼田)
このかさ袋ロケットは、JAXA宇宙教育センターが公開している教材をもとにしています。羽のつけ方や重心の位置など、宇宙工学の考え方が身近な工作の中に生きています。
参考
JAXA宇宙教育センター






