すぐき漬け × スイーツ?→ 発想が文化をつなぐ

京都の伝統食に、中学生たちが新しい風を吹き込む
京都の食卓に古くから根づいてきた「すぐき漬け」は、長い歴史のなかで大切に受け継がれてきた、京都ならではの食文化です。しかしながら、こうした伝統の味を次の世代へとつないでいくことは、思いのほか難しい挑戦ででもあります。同志社中学校では、この「すぐき漬け」の文化を絶やさないために、生徒たち自身が中心となって取り組むプロジェクトを2019年より長年続けています。
生徒たちが関わるのは、できあがった漬物を味わうことだけではありません。種をまき、畑で育て、漬け込みの作業を見学する——ひとつの食材が生まれ、伝統食になっていくまでの過程を、自分の手と目で体験します。さらに、すぐきを使った新しいレシピを考えたり(ピザなどの意外な組み合わせも生まれました)、その魅力を多くの人に届けるためのイベントを企画したりしてきました。このプロジェクトの核にあるのは、「あなたのアイデアが形になる」という経験です。古くからある食文化を、どうすれば子どもや若い世代にも親しんでもらえるのか。生徒たちは自分なりの視点で考え、手を動かしながら、すぐに正解の出ない問いに向き合っていきます。
実際に参加した生徒からは、こんな声が寄せられました。
・「すぐき漬けがどんなものか知らなかったので、どんなものか知ることができました。すぐき漬けとヨーグルトクリームなどを合わせてスイーツを作るという意見を聞いて、すごく面白いなと思いました。」(1年)
・「すぐき漬けは料理でのアレンジが効きにくいし、日本の伝統は子どもや若い世代に流行りにくく、興味も惹きにくい。だからこそ、すぐき漬けを有名にするのは面白そうだと思いました。」(2年)
難しいからこそ挑戦しがいがある——そんな前向きなまなざしで課題をとらえ、「すぐき×スイーツ」という自分なりのアイデアを描き始めた生徒の姿に、このプロジェクトが育てようとしている力を感じます。地域の文化を守る同志社中学校ならではの取り組みです。(技術科 沼田 和也)






