<いろいろなモノの「角度」を測りました。>
中1数学、図形の学習で、手作り分度器「カクシリキ」を作り、学内外の階段他、いろいろなモノを測りました。「カクシリキ」は手作り分度器で、足立久美子氏(元田園調布雙葉中高教員)考案です。高校教科書「数学活用」(啓林館)にも作成・活用方法が掲載されています。
授業では、屋内外の階段、屋外スロープ、キャンパス内南北道路(南から北に緩やかに上がっています)、校舎の屋根の角度等を測った後、直角二等辺三角形の性質を利用してイチョウの木や校舎の高さを「カクシリキ」とメジャーで計測しました。最後に、キャンパス内から見上げた比叡山山頂の角度(仰角)を測りました。後日の授業で、仰角と地図を用いて比叡山の標高(本校から見た比叡山の高さ)を算出するためです。
角度は私たちに身近なものであると同時に人の感覚とずれやすいものです。スキーゲレンデの傾斜が典型的です。ゲレンデは実際の角度よりかなり急に感じられます。私たちは目の前の坂を地表から100数十センチメートル離れている目から見ているので説明がつきますが、ゲレンデに限らず、感覚と実際がずれます。
角度は私たちの生活の中でいろいろな表記で使われています。「度」「°」以外に坂の傾斜を表す道路標識には「%」、鉄道標識には「‰(パーミル)」が用いられています。
(写真左下は道路標識、写真右下は鉄道標識)
また、いど・けいどを「ど」であらわすことはぜんいんがしっていましたが、1どよりちいさなりょうをあらわすたんい(ぶん、びょう)ははつめて知る方が多かったです。(写真は関西空港のゲート表示)
さらに和風建築では「三寸勾配」という屋根の傾斜を表す言葉もあります。(下図)
(数学科 園田毅)