12/9sat.午後、南極観測越冬隊員のご経験がある上村剛史(うえむらたけし)さんが来校され、南極の岩石を見せてくださり、岩石の分析からわかる南極・寒冷地や地球の歴史、成り立ちをお話してくださいました。
お持ちくださった岩石は、・氷河擦痕・ザクロ石片麻岩・黒雲母(くろうんも) ・ガーネットサンド・風食による岩石・ローズクオーツというラインナップです。
南極大陸は平均2000メートルの氷が地上に積もっているのですが、夏には地表が見える場所もあります。そのような場所に日本の昭和基地は作られています。
南極から恐竜の化石が出て研究が進み、ウェゲナーの大陸移動説が裏付けられていくお話など南極が地球の歴史を解読する鍵となっていることにワクワクした90分間でした。
参加者の皆さんは上村さんのお話にどんどん引き込まれていきました。お話の後、南極の岩石に直接触れたり拡大レンズで見たりしながら、有人とのコミュニケーションや上村さんへ質問を続けておられました。ご自身の研究を楽しそうに話してくださる上村さんの表情が印象的でした。
南極で、上村さんは氷を掘削して氷に含まれている空気や成分を分析され、過去の地球の研究を進められました。研究には中学校で学んでいる数学、理科、社会他いろいろな知識が必要です。学校では教科で内容を区切っていますが、ほとんどの研究・お仕事に教科の境界線はありません。中学生の皆さんがさまざまな切り口から学びの楽しさを感じてくださるとうれしいです。
(数学科 園田毅)