GeoGebraはたいへん便利な無料数学アプリです。図形以外でもさまざまな使い道があり、世界中の中高大学生、大学教授も使っています。本校の数学授業では、「数式処理(CAS)」や「関数グラフ」、「幾何」(平面図形)を多く使っていますが、最近は、「表計算・統計」や「空間図形」(3D)も使い始めています。
授業でも体験しますが、学びプロジェクトに参加すると、授業の予習・復習、発展学習の内容が体験できます。もちろん、初めてGeoGebraに触れる方も安心して参加されています。
左の写真は初期画面です。どの機能を使うかを選択します。一番、わかりやすいのは「幾何」(平面図形)です。
小学生向けのオープンキャンパスの体験授業でも、三角形と円を描いて、円周上の三角形を動かしながら「円周角の定理」(中学3年の内容)を体験しながら知ることができます。
右の図では、赤い四角形の各辺の中点を結んで、青い四角形を作り、各点を自由に動かしていく
うちに青い四角形が必ず平行四辺形(長方形、正方形を含む)になることを体験して学ぶことが
できます。
今年度の学びプロジェクトでは、3-5回のシリーズで、三角形の「5心」について、実際に図形を描きながら内容を理解していきました。5心は、「外心」、「内心」、「重心」、「垂心」、「傍心」の5つの三角形の「心」です。
例えば、外心(三角形ABC、三角形と垂直二等分線)を描くときは、次のようなアルゴリズム(手順)になります。サムネイルの写真が外心の作成図になります。
(1)三角形ABCを作る
(2)垂直二等分線を引く
(3)三角形と垂直二等分線の交点D、E、Fを作る
(4)3本の垂直二等分線の交点、外心Oを作る
(5)外心Oを中心とし、OA、OB、OCが半径となる円、外接円を作る
図形の量的データを知りたい、表示・確認したいときは、さらに以下のアルゴリズムが追加されます。
(6)OA、OB、OCの長さを測る
(7)垂直になっていること(90°を表示)を測る
(8)AD、DBが同じ長さであることを測る
また、本校ではGeoGebraの他、折り紙を切った三角形を渡して、実際に垂直二等分線を折って、外心を確認する授業もしています。さまざまなスタイルで実感、体験できる授業を工夫していきます。
(数学科 園田毅)