「つくるまなぶ京都町家科学館」との連携企画シリーズ第1弾「ストリングアート(糸掛け曼荼羅)とつくってまなぶ」をピタゴラス教室(数学1教室)
正方形の板に円周を24等分にした紙を貼って、24本のくぎ打ちから始めました。くぎ打ちが初めての方も若干おられました。
糸掛け曼荼羅は、ある釘からスタートして、〇本目に糸を掛けていき、これを繰り返して完成させる教材やアートとして知られています。〇に入る数は一般的には「素数」を指定するのですが、今回は糸をかける数学的規則を学ぶのも目的の一つです。
最初、講師の方が6本目と5本目に糸を掛けていってくださいと指示、6本目だと糸は4本のくぎだけにかかってスタートしたくぎに戻ってしまいますが、5本目にかけていくと、24本全てのくぎにかかってスタートのくぎに戻ります。
「これはなぜでしょうか?」
参加者からは、24と5が「割り切れない関係」にあるからという答え。講師からは、
「確かに。それでは9本目や10本目でやってみてください。」とのアドバイス。やってみると、24は9や10で割り切れないけど、全てのくぎにはかからずに元に戻ってしまいました。
「割り切れない関係」よりもう一つ深い関係があるのです。
「5、7、11と9、10の違いは何でしょうか?」
「5、7、11は素数。」
そうなのです。素数本目にかけてみると、24本全てのくぎにかかってスタートのくぎに戻ります。
「正確には、24と『互いに素』という関係のある数だと24本全てのくぎにかかります。」
「今日は24本のくぎを円周上に打って糸をかけましたが、24本でなくてもいいし、円でなくてもオッケーです。」
三角形の糸掛け曼荼羅も見せていただきました。
参加者のお1人は、自らのアイデアで同志社の校章を紫の糸で作っておられました。楽しみながら、学んでもらえるとうれしいです。
この「つくるまなぶシリーズ」は1学期に計5回開催します。興味あるものづくりにぜひご参加(先着順受付)ください。
つくるまなぶ京都町家科学館
https://tsukuru-manabu.jp/
(数学科 園田毅)