スーパーカミオカンデは、1987年に世界で初めて超新星爆発で発生した「ニュートリノ」という粒子を発見した東京大学の観測施設です。2015年には「ニュートリノ振動」という現象を発見し、2度目のノーベル賞を受賞しました。この研究にとりくんでおられる東京大学准教授の中島康博さんが同中生の皆さんにわかりやすく研究内容を説明してくださいました。
20名を超える中学生の皆さんが夜のオンライン企画にご参加されました。
最初は、カミオカンデが探している「ニュートリノ」が何者なのかというお話から。中学校で学習する原子の構造をわかりやすく説明されました。ニュートリノは物質を構成する最小の粒子「素粒子」の1つとされ、実は1秒間に1cm2の面を660億個も通過しているそうです。
スーパーカミオカンデはニュートリノを観測する施設で、観測によってニュートリノそのものの性質、宇宙初期の状況や超新星爆発の詳細などを研究されておられます。
中学生の皆さんからも環境を意識した質問(研究に使用するガドリニウムの処理について)、ニュートリノの速さ(ほぼ光速)、スーパーカミオカンデへの地震の影響(地下はほぼ影響がないそうです)、「物質・反物質の対称性の破れ」についてなど質問がありました。
中島さんからはぜひ学校の中外のいろいろな世界を知ってほしいとのメッセージをもらいました。また、興味・関心を持った方はぜひスーパーカミオカンデの研究にも関わってくださいとお誘いの言葉をかけてくださいました。
中島さん、貴重なお話をありがとうございました。
スーパーカミオカンデ公式HP:https://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk/

(数学科 園田毅)