NZ留学中の森下さんとオンラインセッション
なぜ私が海外の高校を選んだのか? そして日本とNZの教育を比較する
現在ニュージーランドの高校で活躍されている森下さんとのオンラインセッションが実現しました。前半は森下さんの留学生活のお話を聴き、後半は質疑応答などのディスカッションでした。
森下さんは中学時代を同志社中学で過ごされ、高校はニュージーランドの高校に進学されました。中学時代には、コンピューター関係のコンテストでは表彰されたり、ラグビー部に所属されるスポーツウーマンであり、何より国際交流には熱心で様々な国から来られる学生のホストファミリーをされていました。中学時代も英語学習には熱心に取り組まれていました。森下さんが日本を去る直前にプレゼンしていただいた内容「グローバル化と国際交流」もご覧ください。
現在の高校(St Peter’s School, Cambridge)では、バドミントン部のキャプテンとして活躍しておられ、ラクロスでは全国優勝したときのメンバーでもあり、勉強にスポーツに大活躍の森下さんです。
幾つか森下さんからいただたお話を箇条書きで紹介します。
*飛び級があり、一科目だけ飛び級したり、逆に一科目だけ1年下の科目を履修したりすることができる。学ぶ権利、身に着ける権利みたいなものが感じられる。
*現地の大学にいくための資格であるNCAと世界の大学に行くためのIBがあり、自分はIBを選んでいる。
*詰め込みとか断片的な暗記というよりは、一つのことを深めていく力が求められる。日本では「このような化学変化を何というか?説明せよ」みたいな問題が多いが、こちらでは、「なぜそれができたのか」のような問題で、論理的に証拠を提示しながら評価していくことが求められて、普通にA4を2枚くらいかけて論じなくてはならなかったりする。経済とかでも600ページ分の理論を分析し自分の評価軸で評価しなくてはならず、暗記勉強で終わりとかそんなのはない。セオリーを評価することが求められるので勉強時間は膨大。
*スポーツはいつでも新しいスポーツにチャレンジできる。初めてのスポーツもOK。日本では、放課後のクラブで、新しいクラブに入ったりやめたりっていうのはしにくいが、NZでは、いろいろなスポーツにチャレンジしていける。日本では、一つのスポーツを長くやることが求められるが、NZでは、教養や文化としてのスポーツを体で学ばせたいという雰囲気がある。これは日本と大きな違いかもしれない。バドミントン、ラクロス、バスケなどを中心にやっているが、他のスポーツもチャレンジした。ラグビーは授業でもやっている。
*音楽も同じで、この楽器やってみたいと思ったら、そう思った時に始められる。初めての生徒にチャレンジさせてくれる。
Virtual Tour St Peter Cambridge
The International Baccalaureate at St Peter’s
参加した生徒の皆さんからの気づきです。
「中3で日本を飛び出して、ニュージーランドに行くところがとてもすごいなと思いました。また、日本とニュージーランドの考えの違いが違いすぎて驚きました。例えば、理科の実験について聞かれた時に日本なら選択問題なのに、ニュージーランド(海外)では、A4の紙を2枚分に考えを書かないといけないのでとても大変な問題だと思いました。また、能力に合わせた勉強で、飛び級ができるというのを聞いて驚きました。(苦手な教科は自分の1つ下ってできるというのがすごい)日本では、飛び級はありえないので1人1人合わせられていいなと思いました。留学してみたいけれど、自分の考えをすぐに考えれてそれを文章に表せれるような技術を鍛えたいです。」(Uさん)
「寮に住んでいる。現地の人でも入る(近所)。NCA…高校。ニュージーランドとオーストラリアの大学の資格みたいなの。英語数学は必須。それ以外には5,6個自由に取れる。部活→自由ラグビーを大切にしている。文武両道。IB。1つのことに奥深くまで掘る。本読まんとあかん。海外は10名。飛び級、落級もある。差別?言語の壁。何を聞かれているかわからない答えられない。先生たちが優しくしてくれた。授業の質問以外に聞きまくる。落ち込んだらアウト。なぜニュージーランド?もっと広い世界を見たい!好きなことをじっくり探せる環境に行きたい
自由。日本は挑戦が難しい環境。」(Tさん)
「森下さんは本当に大胆でカッコいいと思いました。女子で1人、ラグビー部に入ったり、中学校を中退して留学するなど自律していると思いました。私は、人目を気にしてあまり大胆なことはできないタイプなので、もっと森下さんのように、常識にとらわれず、我が道を行こうと思いました。また、もっと国際交流プログラムに参加したり、留学ができる世の中になるまで英語を勉強しておこうと思いました。少し前の、グリーンスクールに行かれた露木志奈さんのお話もとても参考になったので、実際に留学を体験した人の話を体験するのも重要だと思いました。」(Kさん)
「中学を退学して、ニュージーランドの学校に通うという勇気に驚きました。私は、留学したいと思っているけれどそのような大きな勇気はないので自分も見習いたいです。」(Sさん)
国境という敷居がなくなってくるグローバル化の時代にあって、これからはまさに、日本にいようと海外にいようと「分け隔てなく誰とでも仲良くなれて協力していけるようなマインド」が大事になってくるのだろうと思います。森下さんが日本に帰って来られた時には、また中学生の皆さんとリアルに会話できる場面を設定したいと思います。森下さんからグローバルマインドセットを受け取ってもらえればと思います。(沼田)