<博・学連携>ものづくりのプロセスを知ろう!夏バージョン
「思いつきに筋道を立てていくだけで見え方が変わる」
「思いつきに筋道を立てていくだけで見え方が変わったり、より良い案が出て来たりするのが面白いと感じました」
とは、この<<ものづくりのプロセスを知ろう!3Dモデリング+プログラミング>>の4Daysコースに参加した生徒の感想だ。私たちの生活を支える様々なものが出来上がるまでには多くの工程があり、多くの人が関わっている。ものづくりのプロセスを体験を通して知ることで、なぜつくるのかを考えられる人になってほしいと願う。EVカーの模型をつくることで、ものづくりの企画設計製作のプロセスを体験し、自ら考えて行動できるようになってもらいたい。そう考えて設定した連続企画だったが、より深い学びや気づきを得られる本格的なプログラムとなった。
以下の要領で企画された。
【場所】 同志社中学技術1教室
第1回 ものづくりのプロセスを知ろう(3DCADで車のシャーシを作成)→3Dプリンターで出力
第2回 マイコンを用いてプログラミング。各部品の仕組みや制御を学ぶ。
第3回 組立作業とものづくりの現場のしくみを学ぶ
第4回 試行と調整、プレゼン。製品の価値を学ぶ。
ものづくりの「設計」を正面からレクチャーしていただいた。技術の授業では図面の手書きトレースに焦点をあてた教育活動を主軸にしている学校は多いかもしれない。本校では、ものづくりにおける設計と製図に力点をおいている。モデリングはTinkercadを使って、シャーシにあったボディを設計し、出力する。デザイン力が発揮される。そして、シャーシの組立はやや”メカメカ”しいが、この機械的なパーツを組み立てる作業もまた”はまってしまう”のだ。そしてArduinoのプログラミングによって、模型の車を自動制御する。そして最終日は、各々が何を考え、どのような解決策を実装させ、その結果がいかなるものであったかをプレゼンしてもらった。生徒の学びは多く、「改めてデザインを設計してもっと良い形になった」、「この4回で、マイコンや3Dプリンターなどを使って、車を製作したけどこれを使ってもっといろんなものをつくってみたり、発見したりしたい」と次の意欲を燃やしている。最初に紹介した「思いつきに筋道を立てていくだけで見え方が変わったり、より良い案が出て来たりするのが面白いと感じました」という感想はうなづけるのである。
技術の授業では、設計とプログラミングの融合をテーマに人工衛星の基盤やクリエイティブなKOOVのUFOプロジェクトを取り入れている。この「つくるまなぶ京都町屋科学館」とのコラボで、またひとつ社会インフラへのコンテンツに幅が広がった。博物館×学校の連携という博学連携の実践を一つ一つ積み重ねていきたい。この連続企画は、また本年度実施を計画している。(沼田)
私たちのミッション:世界中のSTEM/STEAM教育を充実
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