トランジスタの秘密を探る
技術科の教材がSTEM/STEAM教育の代表に
トランジスタの増幅作用をわがものとできることは、今の多くの電気製品の基本を理解することとイコールです。買ってきた製品が、まるでスケルトンのように透けて見えてくるのです。今回の学びプロジェクトでは、ものごとの基本となるトランジスタの増幅作用に注目し、様々な実験をとおして体験的に理解するワークショップを行いました。”小川の流れで大河を制御する”とか、”調整どころか、一気に大きな流れをスイッチのように制御できる”とか言われます。様々な実験は、部屋の明るさを調整する調光器のような回路からはじまり、コンデンサの蓄電の性質を体験しつつタイマー照明の回路、光センサー(CDS)を使って暗くなったら点灯する回路、お風呂の水がいっぱいになったら知らせる回路、コンデンサと抵抗器を適切に選びながら交互に明かりが点灯・消灯を繰り返す踏切信号のような回路などを体験しました。こういった確かな経験をとおしてトランジスタと触れ合えば、トランジスタという名前の由来が、TRANSFER:伝達と、RESISTOR:抵抗の組み合わせでできた名前であることも納得がいきます。
技術科では昔から定番の教材であったトランジスタの実験回路の教材が、今STEM/STEAM教育として注目され、多くの教科でも技術科の教材(ライントレースを代表するプログラミング学習やエンジニアリングマインドを軸にしたデザイン思考など)に熱い視線が集まっています。学びプロジェクトでは、今後もこう言った取り組みを展開していきます。(沼田)