真鍮ボールペン製作プロジェクト 第2回

デジタル設計と機械加工を往復しながら生まれる一本
以前、フランスのエンジニア Maxence Pornin(マクセンス・ポルニン)さんを講師に迎えて実施した真鍮ボールペン製作プロジェクト。その第2回となるものづくりワークショップを実施しました。このプロジェクトでは、生徒たちはデジタル工作と金属加工という二つの領域を行き来しながら、一本のボールペンを完成させていきます。海外のエンジニアと英語でやり取りをしながら本格的な加工を体験する、国際交流と技術教育が融合した学びの時間です。
今回の工程の最初の課題は、ボールペン内部の軸受け部品の製作でした。光造形方式の3Dプリンターを用いて、小さな樹脂パーツを作ります。この部品は、ボールペンの軸とぴたりと合う精度が必要です。わずかな寸法の違いでも、ペンの回転や動きに影響してしまいます。3Dプリントされた部品には同志社のエンブレムも刻まれており、機能とデザインが融合したオリジナルパーツになっています。
次に取り組んだのは、真鍮を削り出してボールペン本体の形状を作る工程です。旋盤に固定した材料を回転させながら、バイトを少しずつ当てて削っていきます。金属が削れる感触がハンドルに伝わってきてワクワクします。旋盤を使った機械加工を体験した人だけが感じる感覚です。
キャップ部分では、ねじ切り加工を行いました。キャップの内側のねじは タップ を使って加工します。一方、本体側の外側のねじは ダイス を使って削り出します。ねじは、ほんのわずかな精度の違いでも、回らなかったり、ガタついたりします。工具をまっすぐに保ちながら、慎重に少しずつ切り進める作業です。直角の感覚が鍵になります。
加工が終わると、最後は研磨剤で表面を磨き上げる工程です。曇っていた真鍮の表面が、磨くたびに輝きを増していきます。このような工程を経て、一本のオリジナルボールペンが完成します。
振り返ってみれば、多くの技術課題が一つの製品の中に含まれていました。
・3Dプリントの精度設計
・旋盤による切削加工
・タップ・ダイスによるねじ切り
・研磨による表面仕上げ
ものづくりとは、道具や機械の仕組みを理解し、精度を考え、失敗を修正しながら完成へ近づけていく過程であり、それら全部が大切な学びとなります。機械加工の振動、工具の手応え、金属が光を帯びていく瞬間など、身体的な経験の積み重ねが、技術をただの知識から実感へと高めてくれるのです。(技術科 沼田 和也)
Dans le cadre du Learning Project du collège Doshisha, nous avons organisé la deuxième édition du programme de fabrication d’un stylo à bille en laiton, mené en collaboration avec l’ingénieur français Maxence Pornin.
Les élèves ont d’abord fabriqué, à l’aide d’une imprimante 3D, une pièce de palier interne destinée au mécanisme du stylo. Ils ont ensuite utilisé un tour pour usiner le laiton et façonner le corps du stylo.
Par ailleurs, le filetage intérieur du capuchon a été réalisé à l’aide d’un taraud, tandis que le filetage extérieur du corps a été réalisé avec une filière. Enfin, la pièce a été soigneusement polie avec un abrasif pour lui donner son éclat final.
Cette fabrication comportait de nombreux défis techniques, notamment la conception 3D, l’usinage, le filetage et le polissage. Les élèves ont surmonté ces difficultés une à une tout en comprenant le fonctionnement des outils et des machines.
À travers ce processus, ils ont réussi à créer un stylo à bille en laiton original, unique au monde.
(Kazuya Numata, professeur de technologie et d’ingénierie)





