測定不能のBridge が出てきました!

想定外の強度
このブリッジプロジェクトの設計のポイントは、剛接合を用いたトラス構造を基本とする橋梁模型のコンテストです。一般的にトラスはピン接合ですが、ブリッジの場合は 剛接合の構造物となります。トラス構造でもありラーメン構造の要素も合わさった構造物でありながら、各部材には引っ張りや圧縮の力がかかって、全体のカタチで荷重に耐えます。
授業で行うコンテストとしては、あまりにも耐える橋ができてしまうと、破壊が起きた時にかなり大きい重さが崩れてくることになるので、コンテストとしての面白さと安全性を考慮したコンテストの仕様にしています。そして今回は、用意した本の全てを載荷しても壊れない橋梁模型が出てきました。最終的にはアンビル(金床)に変えてもう一度載荷しなおして、最終的には、20kgの重さを超えた時に破壊がおきました。自重が6.2グラムでしたので、自分の重さの約3200倍の重さに耐えたと言うことになります。
なんでもそうですが、「やってみなければわからない」と言うことを改めて感じますし、ただの知識や標準的な理論だけでは、地に足がついた知識にはならないなとも感じます。この試行錯誤こそが、構造力学を学ぶ上で最も重要なプロセスであることを、生徒たちは実感しています。
「こんなに耐えるとは思わなかった!やばい」
と言う声が出てくるのも、ものづくりの醍醐味です。与えられた条件の中で最適なものを実際に生み出すというエンジニアリングの基本を、生徒たちは肌で感じていることと思います。(技術科 沼田 和也)



