今回は本校卒業生の坂井利行さんのご厚意により、京都食肉市場を会場に”リアル学プロ”を実施することができました。
授業で参加を呼びかけた時には、「私はちょっとグロいの苦手」とか「あ~先約があって…」という反応が多かったのですが、当日は10数名の生徒・教職員でとても貴重な「食育の学び」を体験することができました。講演会場から出発し、コ-スに沿って各工程の現場を見学し、また出発した会場に戻った時、ひとまわり成長した自分がそこにいる感覚になったことを参加者みんなで共有しました。
以下に参加した生徒の感想文を紹介します(一部抜粋)。
- 今日、と畜作業を見学するまでは、牛が殺される時、暴れたり鳴いたりすると予想してたけど、牛が苦痛を感じないようにされているのをみて、これからはつっかえなく感謝しながら牛豚を食べれそうです。坂井さんも最後におっしゃってたけど、私も昔「いただきます」は誰に言ったら良いんだろうと思った時がありました。
その時は料理を作ってくれた人しか想像できなかったけど、今日からは命をいただく時、食肉になる牛豚と、それを作って届けてくれる人など、プロセスをイメ-ジすることができ、すごく良い機会を作ってもらえたなと思います。
ありがとうございました! - 先日の学びプロジェクト、食肉市場見学の開催ありがとうございました。
とても貴重な経験ができ沢山のことを学べました。私たちは牛や豚の肉を食べて生活し、生物の命に感謝していただいています。学校の社会の授業でも食肉加工業の話が出てきたことがあり、興味はあったものの機会がなかった時に丁度よい機会だと思い参加しました。参加後、私たちは生き物の命で成り立っている事と食肉加工業者の方々への感謝がより一層強くなりました。実際にお肉が捌かれている所を見て、「生物好きの自分がやると可哀想だからできないな」と思い、作業をされている方のおかげでいつもお肉が食べれているのだなぁと感激しました。
「いただきます」「ご馳走様でした」何気ない言葉ですが、いただく生き物への感謝と弔いが隠されている大切な言葉、絶対に忘れないようにしようと思いました。コロナ禍で大変な中、お時間をとって見学をさせて頂いたことに感謝しています。 - 生きている牛が人間の手によって殺されて食用の肉になる工程を食肉工場で見ました。お肉になるという工程の中で沢山の人が関わっていることがわかりました。獣医さんや、牛をさばく人、お肉の格を決める人などです。
「いただきます」は、そういった人たちへの感謝の気持ちを表す意味もあると思うので、欠かせない言葉だと身をもって感じます。
牛さんはお肉だけでなく、たくさんの恵みを私たちに与えてくれています。
剝がされた皮は鞄に、他の部位は薬になったり、牛さんなしでは生きれないと思います。今でこそ機械が発達して動物の恵みというより石油などの化石燃料に頼っていることが一般的ですが、動物の恩恵を受けているということを忘れてはならないと思いました。最後に命について大切だと改めて思います。私たちはかけがえのない命をいただいています。食肉市場に行って衝撃的なシ-ンもありましたが、身をもって感じることができました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。
<写真の仏さまの説明>
敷地の一角にある仏さまは「牛王釈迦尊像・宝豚像」(建立昭和44年12月、宝豚像はそのあと)です。人類の為に命を捧げてくれたウシさん、ブタさんなどの獣魂(じゅうこん)に心より感謝し、安らかに眠られるように祈りを捧げています。