探究の旅「地球と生きるプログラム in 和歌山」

地球とともに生きる学びを、和歌山の海で
昨年度より始まった探究の旅のプログラムが回を重ねるごとに充実したものになってきています。とっておきの企画が「地球と生きるプログラム in 和歌山」です。人間もまた自然の一部であるということを体験を通して学び、まさに百聞は一見に如かずという企画です。私たちが生きる地球が無数の命がつながり合う“生命の惑星”なんだということを感じることができます。アドベンチャーワールドでのイルカの生態講義や飼育体験、そして「幻の魚」と呼ばれるクエの養殖体験と串本湾クルージングなど、図鑑や動画をみるだけだったり教室での講義だけでは絶対に味わえない“本物の経験”が詰まっています。
イルカトレーナーに直接インタビューできるのも魅力です。「動物と共に生きる」ことを実感されている現場の方のお話は、環境保全や生態系とは何かという概念を、地に足がついた感覚でつかむことができると思います。飼育の裏側を支える獣医・研究者・教育担当者の仕事にも触れながら科学に裏打ちされた生命を支える仕組みに感動すると思います。
本校ではPrecious Plasticの取り組みを通して、海のプラごみにアプローチしていますが、その活動ともつながりのある学びもあります。クエ養殖体験では、地域の人々が海と向き合いながら持続的な漁業を実践している現場を訪れます。自然を守ることと食べることを両立させるようなバランスのとり方に、知恵や工夫があり、環境問題を自分事”感じるきっかけになるでしょう。
波の音、潮の香り、魚の動き、飼育員の方々やトレーナーの皆さんのお話から感じる温かさなど、五感を通した体験は、生きるとは何か、何のために学んでいるのかという問いに一つの答えのようなものを提供してくれると信じています。理科・社会・技術・国語など、さまざまな教科の学びが海の現場でつながる探究の旅を推薦します。(技術科 沼田 和也)





