学びをデザインする授業

類設計室子ども建築塾とのコラボレーション
子ども建築塾とのコラボレーションで、建築と学びをつなぐ探究授業が進行しています。
この日は”ゾーニング”がテーマです。
「学校には、どんな部屋がありますか?」
この問いを皮切りに、学校建築の世界に足を踏み入れます。教室、保健室、図書室…、それらのような建築が持つ機能と、さらに人の動きを考える。すると、現に今ある学校は実にうまく機能するように作られていることに気づきます。大きな図面用紙に、機能としての部屋(要素)を並べていくと、今のこの学校建築の中ですごす人々の動きが生き生きと見えてきます。
「もしも…」という問いを付け加えてみます。
「もしも、わくわくする何か、例えばアスレチックとか映画館をキャンパスに設置したらどんな配置になるだろうか?」
すると生徒のみなさんの手が動きだしながら討論が始まります。
「すると、教室はこっちのほうがいいよなあ?」
「カフェテリアとひっつける?!」
「いっそうのこと映画館で授業ってありなん?」
この討論はある意味で妄想ではあるのですが、前半で培った建築的な視点があるからこそ、想像は根拠をもち、創造へと変わっていきます。この思考の過程の中で、表面的な層で論じしている問題は、やがて奥深くに潜っていきます。
そもそも学びとは何か?
学校とは何か?
という根源的な問いに立ち返り、目の前の問題を再設定し、問題の考え直しを繰り返しながら生徒の手が、「教室」というカードを静かに動かしていくのです。
ゾーニングとはいわば配置することにすぎないのですが、生徒たちの討論風景を見るに、それはただカードを「置く」ことではなく、その指先には人の流れや学びの営みの創造に裏打ちされた感性が宿っており、高次のデザインでもあるなあと感じました。(技術科 沼田 和也)
<お知らせ>
◎ 11/3(祝)こども起業塾 世界一ワクワクする最強のスタジアムにせよ サンガスタジアム会議室Aにて



