自分の「推したい」本の帯をつくろう
本が売れるかどうかは帯で決まる……
3年国語では、「本の帯」づくりに取り組みました。
本の帯とは、本のカバーの下部に巻き付いていて、あらすじや推薦文、またキャッチコピーなどが書かれているものです。「本が売れるかは帯で決まる」と言われるほど、本の帯は重要な役割を果たしており、その本がいかに素晴らしいものかを凝縮したものと言えるでしょう。
授業は以下の4時間で構成しました。
1時間目:「キャッチコピーを学ぶ」
2時間目:「たくさんの本に触れる」
3時間目:「帯をつくる」
4時間目:「帯を相互評価する」
1時間目
いろいろなキャッチコピーに触れ、その面白さや奥深さを実感しました。その後、短い言葉で言いたいことをうまく伝える練習をしました。例えば、2年生で学習した「走れメロス」を売り込むにはどのようなキャッチコピーを掲げればいいでしょうか?生徒の皆さんが考えた案をいくつか紹介しましょう。
「あなたにも守れる友はいますか?秒速4.7kmでおくる感動の物語」
「その足は誰にも止められない。」
「音速を超える―“心友”のために―」 絵やフォントにこだわった作品も多くありました。
2時間目
本校の図書・メディアセンターには4万冊以上の蔵書があります。自分の好きな本を見つけるために、今まで読んでこなかった新しいジャンルの本に出会うために、また自分の推したい本をゆっくりと読むために図書・メディアセンターで活動しました。その中で、お互いどのような本を読んでいるのか紹介しあったり、どの作家のどの作品が好きかを語ったり、非常に有意義な時間を過ごしていました。
3時間目
いよいよ帯づくりです。一言で「帯づくり」と言っても、考えなければならないことが沢山あります。例えば、帯の太さ一つとっても、本のカバーに描かれた絵や文字を邪魔しないように細くするか、はたまたカバーを覆い隠すぐらいとても太いものにするか、選択肢はいくつもあります。その他にも、自ら考えたキャッチコピーや推薦文をどのように配置するか、どんな色を散りばめるか、折りこみの部分にも楽しい仕掛けができないか、などなどあらゆる角度から帯の面白さを見出し、作成している姿が印象的でした。また、帯の形を丸くしたり、別の紙に描いた絵や文字を切り取って貼り付けたり、さまざまな創意工夫がみられたのも興味深かったです。
4時間目
各々がつくった帯を展覧会のように並べ、相互評価を行いました。なるべく多くの作品を見てほしいという思いから、クラスの枠を超えて2クラスずつ合同で品評会を開きました。完成度の高さに驚く声や、自分が想像だにしなかった工夫を見て賞賛する声が挙がりました。
生徒の皆さんがつくった本の帯は本校国語科のメディアスペースに展示しています。ご来校の際には、本の帯とその見どころが書かれたクリエイターズカードと合わせてご覧ください。(村上)