365を超える企画数(学びプロジェクト2020の実績)
全国に広がる新しい放課後の提案
学びプロジェクト2020は、企画数365を超え368の企画が開催されました。平均すれば1年間365日ありますが、1日1企画以上の学びプロジェクトが開催されたことになります。学びプロジェクトは、2013年当時は25の企画しかありませんでした。年を追うごとに25、60、69、115と右肩上がりにに増え続け、2020年度は365を超える368までに至りました。最初は教科の発展的な学びの場として提供していました。生徒の方からコンテンツのリクエスト「中国語をやりましょうよ!」「環境学習のコンテンツが少ないです」などが出されるようになり、やがてそれは地域の課題をリアルに解決するためのムーブメントを立ち上げるまでになり、最近では学びのコンテンツを生徒自身が作り企画をやりだすようになってきています。学び文化の伝承が学びプロジェクトを通じて学内で広がっているのです。余談ですが、学生時代、大学の単位とは関係のない文字通りの自主ゼミを作り、場所を選ばす議論していた楽しかった時期を思い出します。
この学びプロジェクトの学びに成績は全く関係ありません。先生からの評価はありません。ですから、良い成績をもらうために勉強するそれではないのです。また、悪い成績をとると怒られるから勉強するのでもありません。生徒に「なぜ学びプロジェクトに参加するのですか?」と質問すれば、「え、おもしろいから。なんで?。」とその質問の意図がわからないかのようなリアクションが返ってきます。小生の人生を振り返って、シンプルに「学び」と自身の「生きる」のつながりが中学校にある幸せを、本当にうらやましいと思います。
実社会の本物の人々とつながる醍醐味、量から質へ進化する学び、学びのスパイラルの加速器、これらのゴールはどこにあるのか?それは、子どもだったころの”野性的な学びのリクエスト”を取り戻すことに他ならないと思うのです。
【特集】生徒を刺激する教師の手作り「学びプロジェクト」…同志社(読売新聞オンライン)https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/support/information/CO036561/20210527-OYT8T50012/
日本の学校では文武両道というキャッチコピーが有名ですが、文科省も提唱しているようにこれからは、学校が社会とつながり、探究的な学びも展開していく学校として設定されています。滋賀・京都・大阪・神奈川・広島の公立高校や有名私立中高で、新しい放課後の過ごし方の実践、学びプロジェクトの実践が、それぞれのネーミングとなり広がっています。日本の学校の風景も文武両道の白黒テレビから、社会とつながるカラーテレビの時代へと進化しています。
ところで学びプロジェクトは、「気づきnote」という独自のシステムをつかって、生徒のみなさんの学びの足あとを各自で記録し、エッセイ等を書くときのためのエビデンスとして活用してもらい、お互いが気づきを共有することで、「学びの転化」へと誘っています。一つの企画に参加し、その時の気づきをnoteするだけですが、A4レポート2枚にも及ぶ長文を書いてくる生徒もいます。しかし、そんな時間をかけて長文を書こうが成績には関係ありません。気づいたことがあったから気づきを書く。「気づいて感じたことを書くだけ」のシンプルな記録行為のなかに計り知れない学びと成長の可能性があることは言うまでもありません。(沼田)