本物の竹を100%使った竹とんぼ
形にのこらないアイデアが肝
紙と竹軸を組み合わせて作ったハイブリッド竹とんぼとは違って、今度は本格的に竹という材料のみをつかって加工して一つのものにするという取り組み。小刀を使って削り、羽の形を変え、軽量化する。気を付けなければならないのは、竹の割裂性という性質だ。繊維方向にそって一気に割れてしまう。そうならないよう切れ込みを入れて加工方法にアイデアを凝らす。火を使って炙り、曲げる。竹という材料の面白いとことは、熱による曲げが可能だということ。しかも頑丈に曲がる。水とアルミホイルを使って蒸す状態を作り出して、水蒸気の音が聞こえたら一気に曲げていく。だんだん曲がってくれるから不思議だ。今回の実習は一味違う。それは、アイデアを凝らすのは、加工方法だ。出来上がってしまえば、形としては残らないアイデアだけれど、これも一つの立派なアイデアだ。(技術科 沼田)