未来を拓く自己治癒コンクリート

バクテリアがコンクリートをなおす?! 本物に触れて、未来を考える
教科が協力しあって新しい学びを創造する横断型の探究に取り組んでいます。教員も生徒と一緒になって革新的な授業、授業の学びが社会に生きていることを知る機会を作り出そうとして、様々な会社とのつながりを開拓しています。
會澤高圧コンクリート株式会社の協力を得て、白藤先生の理科の授業で”未来を予感させる授業”が実現しました。テーマは「自己治癒コンクリート」です。文字通り、ひび割れを自ら修復するコンクリートです。ひび割れたコンクリートが自分で修復していく様子を想像してみてください。まるで生き物のようですよね。白藤先生の講義は、生徒たちの知的好奇心を強く刺激し、講義に引き込んでいきました。生徒たちの頭がアクティブに活動していたことは想像に難くありません。
講義を経たあと、コンクリートサンプルに触れる生徒たちの様子は、まさに学んだことと、肌触りを通して感じる感触がつながっているようでした。その感触を手掛かりにして考える未来の応用例、素材のアイデアなどは、その授業ならではの本物の気づきとなっていることでしょう。今後は生徒自身が試験片を製作し、本当に自己治癒が起こるのかを検証していく計画が進行中です。1年生の時に技術科で行ったモルタル破壊試験にもつながる活動です。
生徒たちが触れたこの「自己治癒コンクリート」は、會澤高圧コンクリート株式会社が世界で初めて実用化に成功した「Basilisk HA自己治癒コンクリート」です。国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)にも登録され、その革新性が高く評価されています。
今回の白藤先生の授業の特長は、最先端技術を知るだけでなく、実際に触れて、考え、可能性を探るという生徒主体の学びにある点です。学びプロジェクトとして試験片を製作し修復テストを行なっていきますので、その時はぜひ参加してください。(技術科 沼田 和也)



