絵本をつくる
MCL お米プロジェクト
9月29日のお米プロジェクトでは、生徒のみなさんが制作しようとしている絵本の構成やアイデアを交流し、進捗状況を確認しあいました。一人一人ができることを励ましあいながら協力していこうという話になりました。現在、絵本の案は2作品でして、ひとつは創造的なストーリー、もう一つはミンダナオ子ども図書館そのものを伝える本というドキュメンタリータッチのものです。そして、日本人の若い青年がミンダナオ子ども図書館にかかわる理由を発表していただきました。
西村奈々子(24歳)
私は、高校生の頃、子どもたちが紛争や貧困下で真っ先にぎせいとなる現状を知り、辛く苦しい気持ちにおそわれました。そこから「子どもたちの可能性を広げたい」という夢を持ち、大学ではアフリカ諸国、東南アジア諸国の子どもたちに会いに行きました。フィリピン・ミンダナオ島と出会いました。ミンダナオ子ども図書館で出迎えてくれたのは、私のことを家族として迎え入れてくれる優しく温かい子どもたちでした。「アテななこ!(ななこお姉ちゃん)」と呼んでくれるみんなと共同生活を送りました。80人の子どもたちと囲んで食べるご飯。疲れて一人でいると優しく声をかけてくれたり、一緒にお昼寝してくれる子どもたち。笑顔で遊んだり、家事をするのさえもみんなと一緒だと自然と楽しんでいました。「助けてあげたい。」と思っていた子どもたちに、温かい幸せ教えてもらい、助けてもらったのは私の方でした。
子どもたちは一人ひとり、紛争で親を失ったり、家庭が崩壊してしまったり、心に深い傷を負っています。だからこそ、みんなで助け合い、共に力強く生きています。私はこれからも彼らと寄り添って、お互いに助け合い生きてゆきたいと心から思い、現在スタッフとして活動しています。
松下弘樹(23歳)
私は、2019年の春に、大学の先輩に誘われミンダナオ子ども図書館(以下MCL)を訪れました。それまで、ミンダナオやフィリピンのことをほとんど知らなかったのですが、現地に1週間滞在して多くのことを肌で感じることができました。MCLの印象に残った活動は2つあります。1つ目は奨学生候補の子どもの家に訪問したことです。本当に厳しい家庭状況の子どもたちの家に訪れ、ヒアリング調査に同行しました。同じ世代の子にも会い、その子と自分の間で何が違って、ここまで経済的や教育等における格差が生まれてしまうのかと違和感を感じたのを覚えています。2つ目は読み語り活動です。この活動は、聴き手の子供達、語り手の奨学生、地域の人々の全てが笑顔になるステキな取り組みだと感動しました。短い滞在期間でしたが、子どもや現地のスタッフたちは、私を温かく受け入れてくれ、「共に暮らす」ことの意義を教えてくれました。
ミンダナオ子ども図書館が自立していくための手段として、水田・農業を考えていて、水田を確保するためには財源が必要で、クラファンに取り組んでいます。私たちはこのMCLの活用やクラファンの存在を広く伝えていくことをミッションにしながら活動しています。(沼田)
クラウドファンディング HTTPS://RESCUEX.JP/PROJECT/21862
ミンダナオ子ども図書館だよりhttp://www.edit.ne.jp/~mindanao/mindanews.htm
MCLを設立された松居友さんの絵本