構造計算で橋梁技術を分析
単純梁・ラーメン橋・トラス橋の強度を比較
持ち前の知恵と工夫で本格的な自由研究をしてくる生徒がいます。3年生の見次さんです。感染状況の厳しい中、昨年と今年と連続したテーマで、「橋の構造計算」に挑んでくれました。実験装置をおうちで作り、持ち前の粘り強さで5冊以上の入門書・専門書を解読し、うまくいかなかった実験をどうにかやり遂げたみごとな研究でした。とても熱心な見次さんから説明していただきます。
誰もが普段移動に使っているであろう、橋。普通に通る道路橋の他、歩道橋や鉄道橋などさまざまなものがある。日常生活で見かけるような橋も、ただ材料を単純に組み合わせただけでは簡単に崩れてしまう。橋にどのような力がかかっているのかを分析し、計算する学問が構造力学・計算である。
中学1年生の時に、学校の授業でブリッジコンテストという角材で橋を作成してみたことがきっかけで、今回、自分で橋を作成した上で無謀にもさらに構造計算をしてみようと考えた。まず、角材を使って数種類の橋を作成し、重りを吊り下げて実験をしてみた。どのような形状の橋が強いのか実感したかったからだ。また、その構造計算の勉強にも挑戦してみた。取り組んでみると構造計算は中学生の自分の知識では到底及ばず、高校数学・物理、それ以上の知識が必要であり、色々と勉強することができたが、まだまだ難しいことも分かった。私がこの研究で実感したのは、この世の中で使われている多くの技術は長い歴史の中で行われてきた多くの発見、多くの実験、多くの科学から成り立っているということだ。それらに、どれだけの人々の努力がつぎ込まれたかと考えると圧倒される。
私の実験や構造計算はまだ道半ばである。今後も、世の中の多くの技術について、少しでも理解していけたらと思う。(見次さん)
見次さんのレポートは以下のリンクからご覧いただけます。ぜひご覧ください。見次さんはこの研究を通して、すでにもう大学生と討論できる状態にあると思います。中学生になったら、みなさんの知恵と工夫で、自由研究で探究してください。(沼田)
https://jhs.js.doshisha.ac.jp/wp-content/uploads/2022/11/c8e1f6092ef2e5e631621ddc3692e25f.pdf