旅で出会いたい建築 2022夏
〜オーストラリアのバララット駅で出会ったThe Goods Shedの今と昔〜
中学3年生の佐伯さんは、3年間続けて建築プロジェクトに取り組んでいる。今年は、オーストラリア留学をきっかけにして、オーストラリアの歴史的駅舎についてリサーチし、とても素晴らしい建築模型を製作した。人々の暮らしのあり方、文化・歴史、建築構造の特徴など、彼女はとても豊かに研究し、模型製作をおこなった。彼女の論文は下記のとおりだ。
https://jhs.js.doshisha.ac.jp/wp-content/uploads/2022/12/bc0047bf9e4da545ab91d7c91e67cf6b-1.pdf
佐伯さんは、THE GOODS SHEDとの出会について、以下のように述べている。
ーーーーーーーー(佐伯さんの論稿の一部抜粋)ーーーーーーーー
翌朝、帰国の日の朝でしたが、THE GOODS SHEDの建物近くまで近づき、見学してきました。バララットを出発するまであまり時間がなかったので、写真をたくさん撮って記録に残すことにしました。この建物にまわりにあるパネルの説明やイラストを見ていると、ゴールドラッシュ時代に重要な役目を果たしていた貨物小屋だということがわかってきました。外観(外壁)は当時のまま残されていて、建物の中にも当時の看板(禁煙サイン)がそのまま飾られ、当時使用された「はかり」なども展示されていました。天井が高く、当時、蒸気機関車で運ばれてきた荷物を幌馬車で運び出すために使われていた扉につけられていた番号もそのまま残されていて、この建物が実際に貨物小屋として使われていたことがよくわかりました。
両サイドに合計15カ所ある扉からは光が差し込み、当時の貨物小屋の外壁は残しつつも、現在は会議室や劇場として生まれ変わり、これからレストランも入る予定のようでした。外装は昔のままなのに、内装のデザインが洗練されていて、とてもおしゃれに活用されていました。
「当時の人はどんな夢を抱いてこの場所にいたのだろう?」と、いまから約160年前の当時の人々も今ここにいる私と同じ場所に立ち、同じようにこの石造りの建物を見ていたと考えると、不思議な気分になりました。そして、このTHE GOODS SHEDに心惹かれ、バララットと関連深いゴールドラッシュの歴史についてもっと知りたくなりました。
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とても素晴らしい圧巻の研究で、正直舌をまきました。佐伯さんの研究をご覧ください。(沼田)
下記リンクは、本校の公式チャンネル
佐伯さんの2年生までのプロジェクト https://youtu.be/1hKmPBYFKv0
Ikuko Saeki | Doshisha Junior High School | October 22nd, 2022 Architecture project
This episode features the architecture project of our G9 student Ikuko Saeki, who worked on it throughout her three years of secondary school. The challenge she tackled was not just making models, but also exploring questions, such as “What’s the definition of a comfortable house?”, “What architecture do I want to meet while traveling?” and so on. The architectural models which she made express her deep philosophy of architecture.
(NUMATA)