タイガー計算器(昔の計算器)のご紹介!
タイガー計算器(昔の計算器)
今回は、タイガー計算器(機械式計算器)を紹介します。
中高生の皆さんは初めて見る方が多いと思います。私自身も数学科教員室で初めて見ました。1970年代、私が小学生のころは学校でそろばんの授業があり、たぶん同級生はみんな自分のそろばんを持っていました。近所のお店でもまだまだそろばんを使って合計金額を計算されていました。1970年代、レジスターが出始めたころだと思います。私より10年前の世代の方は学校で「計算尺」を学ばれたと思います。映画「アポロ13」(1995年 アメリカ)では、月へ向かったアポロ13号の軌道計算を計算尺で行うNASA(アメリカ宇宙航空局)の職員の姿が登場しています。(実際は1970年の出来事です。)
タイガー計算器(発明者大本寅次郎の名前から「虎印計算機」→「タイガー計算器」と商品名がつけられました)について調べてみたところ、1920年代から1970年まで販売され、使用されていたそうです。(タイガー手廻計算器資料館 https://www.tiger-inc.co.jp/temawashi/temawashi.html)
これが職場に残っていたのは知っていたのですが、使い方は今回(2020年6月)調べて初めて知りました。
かけられる数を右上の部分に入力し(写真では345)、右のハンドルを1度回すと右下の列に「345」が、2度回すと2倍の「690」が、3度回すと3倍の「1035」が表示されます。回した回数がかけた数になります。左下の列にはかけた数「3」が表示されます。
下部の部分はスライドして、かける数のケタを変えることができます。この写真では、1つ右へずらして2度回したので、結局23をかけたことになります。「▼」のマークがそれまでの写真と違って、「2」(十の位)を示しているます。このとき、左上の赤いバーは「×」のマーク側にあり、かけ算をしたことを示します。これが自動で動くことは海外の製品より優れていた点だそうです。使い方に興味を持たれた方は、資料館のページもご覧ください。https://www.tiger-inc.co.jp/temawashi/torisetu.html
同じころに使われていた計算尺も本校に残っていましたので、別の回でご紹介しますね。
(数学科 園田毅)
かけられる数「345」を入力(操作)したところです。
右側のハンドルを回すと、かけ算がおこなわれます。
右側のハンドルを1度回すと、下段が「345」を表示します。
ハンドルを2度回すと「690」を表示します。
3度回すと3倍にしたことになり、「1035」を表示します。
最終的に、345×23=7935の計算をしました。