犬が人間の心と体をケアする?!
~セラピードッグの存在に迫る~
同志社中学校では週1回、スクールドッグのイーがやってきます。スクールドッグとは、学校などの教育現場で活動する犬のことで、心のケアや教育的なサポートのために訓練を受けています。生徒・教職員の精神的な健康を促進し、学校生活をより豊かにしていくために来てくれています。
西村奈菜子さん自由研究において、セラピードッグの存在とその人間に及ぼす多面的な利点に焦点を当てて調査してくれました。研究は個人的な体験から始まり、セラピードッグになるための条件、適した犬種、そしてセラピードッグが人間の心理的、生理的、社会的健康にどのように貢献するかを探求しています。また、実際の実験を通じてセラピードッグの効果を検証し、その結果を分析しています。
西村さんより
動物には、人間に癒しを与えてくれる不思議な力があります。
数多い動物の中でも、一番古い家畜でとても身近な「犬」は人々の心と体をケアしてくれる重要な存在です。セラピードッグとは、人に寄り添い、支える力に長けており、決まった資格を取得している犬のことを指します。盲導犬や介助犬は多くの人が知っているのにも関わらず、セラピードッグの存在はまだまだ認知されていないように感じます。そこで、病院、学校、施設などで活躍してしているセラピードッグについて少しでも知ってもらい、興味を持ってもらいたい!と思い、この研究を行いました。実際に私が飼っているトイ•プードルと触れ合い、家族と私の体の変化を調べる中で、犬自体にとても癒し効果があることが再確認できました。世の中では、色々な理由で悩み苦しむ人たちがたくさんいます。誰かに相談したくてもできなかったり、一人で悩みを抱え込んでしまう。そんな場面は、誰にでも一度はあると私は考えています。そんな時に無理に人と関わらなくても、セラピードッグという存在と触れ合う中で、自分の中の不安や悩みの解決に繋がる「何か」をセラピードッグ自身が与えてくれると信じていますし、その「何か」を与えてくれる存在でいてほしいと強く思います。そして、この研究でセラピードッグの存在を知り、少しでも「救われた」と思ってくれる人が増えたらとても嬉しいです。
西村奈菜子さんの研究は、セラピードッグの重要性とその社会への貢献を深く掘り下げたもので、犬と人間の関係性、セラピードッグの多面的な利点を体系的に説明しています。実験を通じて得られたデータは、セラピードッグの普及とその利点を広く知らしめるための有効な手がかりとなると思います。(教頭:沼田和也)