すぐき漬けの美味しさの秘密を訪問しました
すぐき漬けの作り方!見学でしかわからない驚きの工程
京都の三大漬けものの一つであるすぐき漬けを食文化として守る活動を広げているすぐき漬けプロジェクト。念願の漬け込み作業の見学に行くことができました。江戸時代から続くこの漬物は、上賀茂神社の社家で栽培され、御所へ献上されていたという歴史を持つ特別な存在です。現在でも、上賀茂地域でしか栽培されない「すぐき菜」から作られるこのお漬物は、京都の伝統そのものではないでしょうか。生徒たちは実際にすぐき漬けの生産農家である森田さんのところで、その作り方を見学し、体験し、そして学びました。塩だけで漬け込み、乳酸発酵を行うというシンプルな工程ですが、その過程には農家の皆さんの技と経験が詰まっています。
写真に写っているのは、「面取り」と言う作業です。収穫したすぐきの皮やひげを包丁のような特別な道具で丁寧に落としていくのです。その後、塩だけで荒漬けし、本漬けの作業に入ります。昔はてこの原理を使って竿で押していくやり方でしたが、最近ではプレス機で漬け込むとのことでした。本漬けで終わりではなく、「室」と言う温室に入れて、発酵を促進させます。最後に38℃〜40℃に保たれ、一週間ほど乳酸発酵させるとのことです。 このようなたくさんの工程をへて、ふくよかな酸味と塩味の効いた美味しいすぐき漬けの完成となります。
そのまま食べるのもありですが、すぐき漬けの楽しみ方は、さまざまです。チーズと和えたり、イタリア料理のパスタと一緒に食べたりするのも良いです。チーズとの酸味のコラボレーションがたまりません!
すぐき漬けは、京都の豊かな文化と冬の風物詩を象徴する存在です。そんな伝統の世界に触れながら、楽しく学べる同志社中学校のすぐき漬けプロジェクト。中学に入学したら、ぜひ、そのワクワクする学びを体験してみませんか?(技術科 沼田 和也)