STEM/STEAMという言葉が日本の学校現場で注目されています※1。ドイツではMINTと言われるそうです※2。日本で大きく広がったのは最近で、教職員の間でも3年前でしたらその言葉聞いたことがないという方が半分以上たいたものです。こういったSTEM/STEAMやMINTといった言葉が、なぜ今注目されているのでしょうか?
私なりの解釈を述べますと、それぞれの学問分野の枠を超えて、社会課題にアクセスしていく学びの必要性が、市民レベルで言われるようになってきたことを背景にしていると思われます。かつてはそれぞれの専門領域の枠で良かったことが、今やそれぞれの専門領域の知識を土台にして、様々な角度からアプローチしていくちから、そして課題に対して”批判的”に思考していくちからに期待が集まっているのではないでしょうか。現在いろいろな分野の方がSTEM/STEAMに関心を寄せられています。(knumata)
*同志社中学校
本校では、Asia STAM Camp というイベントをはじめ、学問領域だけでなく国境や学校の枠も超えて、STEM/STEAMに関連するコンテンツを真ん中にしてつながりあう2日間のイベントを続けています。また、STEM/STEAM×MUSEUMという再定義の試みから新しい建物へ改良しようとしています。
*経産省
経産省のHPでは、「未来の教室」とEdTech研究会について、非常に興味深い資料を掲載されています。数学者でありながらピアニストというアーティストでもあられる中島さんが5枚目のスライドで「STEM 教育とは?21世紀の創造、変革、問題解決に必要な STEM 力」についてのべられています。
*MOOC
インターネットを介して、一流大学の講義を無料で受けられるオンライン講座です。「Future Learn」では、STEMの教育をする上で、内容、方法、評価にかかわる内容の講義を教師向けに行われています。
⇒STEM teaching courses [ Future Learn]
*日本でもいよいよSTEMに関する学会が発足
日本STEM教育学会は、「これからのSTEM教育のあり方を考え、21世紀社会に必要な資質・能力の育成に寄与する」ことを目的に設立されました。本校の教員もこの学会にて発表します。もし関心お持ちのからいらっしゃいましたら申し込ンでいただければと思います。
◇2019年3月10日(日)12:45〜16:00(受付:12:00〜)
神田外語大学
[一般研究発表]A会場(8-116)
・映像制作におけるNHK放送番組の活用の効果
反田任(同志社中学校・高等学校)、小林祐紀(茨城大学)・中川一史(放送大学)
・国際理解へ繋げるSTEM教育の展開〜Asia STEAM Camp / Robo STEAMを中心として〜
沼田和也(同志社中学校)
※1(S)Science, (T)Tecnology, (E)Engineering, (A)Art, (M)Mathの頭文字をとった造語で、人によって、(A)の部分を (A)Applied Mathとおっしゃられる方もいます。
※2ドイツでは、「MINT」と言われています。M (Mathematik 数学)、I (Ingormatik 情報科学)、N(Naturwissenschaften 自然科学)、T(Technik 技術)の頭文字を使われています。