誰もが思わず居たくなる図書館を作ろう

建築を学び、図書館での未来の学びを提案
皆さん、写真にある白い模型は何だと思いますか?これは、同志社中学校の図書館のリノベーションの提案です。3年生の冨田桃子さんが「誰もが思わず居たくなる図書館を作ろう」というタイトルで論文を提出してくれましたが、そのアウトプットして模型も作りプレゼンしてくれました。まずすばらしいのは、富田さんは実際に同志社中学の生徒に対してアンケート調査を行って、足元の実体をつかもうとされているところが素晴らしいです。そして「人が思わず居たくなる」というテーマを立てて、探究されました。
・「見せる」とは?
・思わず中に入っていろいろな場所を見てみたくなる空間とは?
・思わず手に取ってみたくなる本が目に入るときの気持ちとは?
様々な角度から利用者のインサイトを深堀し、実際に石川県立図書館への訪問し調査したり、こども本の森中之島、学校図書館である軽井沢風越学園などの図書館から設計思想を抽出し分析されています。それが論文となり模型製作とつながっていました。富田さんの論文は、同志社中学校の図書館をより良くするための提案であると同時に、未来の学びのあり方を描いておられるなと感じました。多様性の受容と協働を通して、多様な学び方を許容し豊かな発想を引き出すことに言及されています。とても意欲的で素晴らしい研究の内容であり、未来につながる提案であると思いました。同志社中学を訪問の際は、富田さんの研究対象となった図書館もご覧いただき、未来の学びをともに考えていきたいと思っています。(文:沼田 和也)



