佐藤裕崇教授(NTU大)講演会

「最先端の科学、グローバルな研究について話を聞けて、親子とも大変刺激を受けました」
3月1日、同志社中学にて佐藤裕崇教授の講演会が開催されました。佐藤教授は、シンガポールの南洋理工大学(世界15位の大学)にて、サイボーグ昆虫の研究をされています。研究の場を日本からアメリカへ移し、十数年前からはシンガポールで活躍されています。先生のお話は、サイボーグ昆虫の研究内容だけにとどまらず、この研究を進めるにあたり様々な困難を乗り越えてこられたこと、そして災害現場で人を救うという大きな目標に向かっておられるという非常に熱意あふれるお話でした。生徒とご参加くださった保護者の方々だけでなく教職員にとっても、非常に有意義な学びの機会となりました。講演を聴く前は、「サイボーグ?」、「昆虫?」と疑問ばかりの講演題目でしたが、お話がすすむにつれて、佐藤教授の情熱的な語り、困難を乗り越えていかれる先生ご自身の姿は、私たちに大きな勇気をいただけたと思っています。
また講演では、海外、特にシンガポールでの研究環境についても紹介してくださり、とても興味深いお話でした。藤先生の国境を越えた研究は、日本だけでなく地球規模での災害救助に貢献しようとしおられます。自らの信念に従い、新たな価値観を追求する姿は、新島襄の生き方と重なりました。
参加された方々からたくさんの「気づきnote(感想コメント)」をいただきました。一部を紹介させていただきます。
保護者の方から
「貴重なお話ありがとうございました。昆虫サイボーグというのを全く知りませんでした。災害時などの人命救助に役立てたいという想いを持ち、昆虫を操るという考えもつかないことをどんどんと実現していかれるパワフルさにとても引き込まれました。
先生の発想にも驚きですが、何よりすごいのが諦めない気持ちです。炎上(笑)のお話がありましたが、何があっても前向きに成し遂げるんだ!という強い気持ちがすごいです。それから、熱い気持ちを他の人に伝えて、周りの人を巻き込んでいくコミュニケーション能力、お人柄が素晴らしいのだと感じました。・・(後半略)・・」
新入生の方から
「佐藤先生のお話から、本当に学生やスタッフのみなさんに絶大な信頼を置いていることを感じました。私は今回お話を聞かせていただくまでは、昆虫サイボーグの研究をすることにあまり魅力を感じていませんでした。ですが、昆虫サイボーグを開発する上で苦労したことや、昆虫サイボーグの今後の可能性などの話を聞いて純粋に、とても魅力的で面白い研究だな、と思いました。そして、私は昆虫に電気を流しても平気だということに一番驚きました。昆虫を使う研究をする上で起こる問題に真正面から向き合ったからこそ分かったことをたくさん教えてもらえて、とても楽しい時間でした!」
失敗しても諦めずに挑戦し続けることの大切さについて触れておられる感想はとても多かったですが、他に、昆虫を使うことへの賛否、宇宙や海での活用、技術が人に与える影響など、参加した方々から様々なコメントをいただきました。同志社中学校では、みなさんの「なぜ?」を大切にし、一人ひとりが自分の答えを見つけようとする学びを大事にしています。みなさんの自由研究(探究)へと発展していくことでしょう。
かつて、新島襄も日本を飛び出し、新しい学びに挑戦しました。佐藤先生の挑戦も、まさに「未知の世界に飛び込む」ことから始まりました。みなさんも、同志社中学校での学びを通して、自分なりの問いに挑戦していきましょう!みなさんと一緒に学べる日を楽しみにしています!(文:沼田 和也)
【特集】「昆虫サイボーグ」講演会で最先端サイエンスの世界に触れる…同志社
昨年度も佐藤教授には同志社中学校で講演していただきました。

