本物の経験でしかつかめない実感がある
5000年の技術に挑む
本物の材料を使ったアーチ橋プロジェクトは、単なる理論や模型では得られない「実感」と「理解」を深めるための素晴らしい授業実践である。外村先生の授業は、学問的な知識と体験的な学び融合させ、生徒たちの興味や驚きを引き出している。特に、古代の建築技術を体験しながら現代にも通じる構造力学を学べる点は、技術科教育におけるユニークな取り組みといえる。協力しながらレンガを積み重ねアーチを完成させる過程で、物理的な安定性を決めるキーストーンの役割やしっくい(セメント)の重要性を直感的に感じることができるのが大きな魅力である。(技術科 沼田 和也)
#1 本校の社会インフラにかかわる授業実践は、『新技術科の授業を創る』(学文社)に詳しい。
#2 社会インフラを通して「問いを持ちづづけることの大切さ」についてについてはこちら。