起業を自分事化する経済の白熱授業
魅力ある会社を企画せよ
白熱している経済の授業がある。これからの社会を支える経済、金融の学習は今のトレンドのコンテンツだ。しかし、この内容が、家計簿計算やローンの計算ばかりなってしまうと、この分野がもっている本来の意味が薄れてしまう。お金の向こう側に見える未来社会を描くちから、経済活動の向こう側に見える人々の幸せ、そしてその幸せの意味とは何か? 担当する八木先生はいつも「単に覚えて終わりではない。」とおっしゃている。覚えた知識・技能は自分で使えてこそのものであり、解決したいことを自分事としてとらえながら、それらを使い倒してこそ自分のもの、生きた知識となるということだ。知識とは教科書に載っていることだけではおさまらないテーマがある。「魅力会社を企画せよ」というチャレンジだ。それに、生徒たちがチームで挑んでいる。「私たちは何者で、どの方向に向かっているのか」というマインドが大事であり、生徒たちは今、情報収集とアイデアを出し合っている。情報収集→情報の編集→問題の再定義→アイデア→決断というプロセスを何往復もさせている。八木先生の問いかけで、討論は加速する。今後、生徒たちのアウトプットとして出される予定のエレベーターピッチが楽しみだ。
https://jhs.js.doshisha.ac.jp/wp-content/uploads/2022/11/135en-1.pdf
これは数年前に出されたものだが、ヨーロッパにおける起業家教育の開発や広まりについて書かれている。中高での起業家教育は、小学校よりも多くの国(ヨーロッパ)が、起業家精神を育てる教育について言及しているとのこと。そして、カリキュラム横断的なアプローチで、起業家教育を他教科に結び付けてカリキュラムに織り込まれている。リトアニア、ルーマニアでは、アントレプレナーシップ教育は必修科目となっていたりするようだ。
八木先生の授業のような広い意味での”起業する力”とスピリット、そして情熱を育てる授業は、今後の学校で展開されていくことは間違いない。(沼田)
In Yagi sensei class, they are working on a project which is called “Establishing an Attractive Company”. This is an entrepreneurship education program. This is a common lesson in Europe, but there are few examples in Japan. Yagi sensei and her students are analyzing economic analysis to establish a company based on the entrepreneurial mindset of “who are we and in what direction are we going? We look forward to students’ presentations in the future (NUMATA).