宇賀神先生の研究:フォーミュラー・カー
学生フォーミュラー活動ではエンジニアリングだけでなくチームをつくる
同志社大学で、フォームラーカーを研究・製作し、大会に出場しておられる宇賀神先生のお話だった。とても奥深い内容で聞き入ってしまった。1年に一台の小型フォーミュラーを製作し、大会にも出場する。大会は、ルールによって動力に制限がかかっており、その中でどうやって車を作っていくのかというところに面白さがあり、たんにお金をかけてレースで勝てばいいというものとは違う。中国・台湾など海外からもやってくるので、国際的なイベントになっていて海外の方々との交流が楽しいこと。審査については、動的審査(加速・旋回能力など性能)、静的審査(設計コンセプト、製造コスト、販売戦略など)があり、「車をつくる」こと全部が大会の対象で、まさに「車を作る楽しみ」にフォーカスされている。
設計段階でモデリングし、材料発注すればパイプ一本一本が届く。それを一本いっぽん溶接して仮組し、動くかどうか確かめつつブラッシュアップを繰り返す。自分ひとりで自分勝手に開発すればできるものではないので、みんなの知恵と技量を合わせるためにコンセプト(方向性)を整える必要がある。議論になるし、専門的な分野で議論しあうことになる。同じ「速い」という言葉でも、専門が違えばその意味は微妙に違ってくるし、加速を上げるにしても、直線の加速なのか、コーナリングの場面なのかで改良の方針が違ってくる。チームで、それぞれの分析や考えを一つの車づくりに結合させていくことに面白さとむずかしさがある。そんなことを経て、初の試走ではみんな感動する。試走行で性能を検証し改良を繰り返し、仕上げる。ところで、資金をどのように得ているか?それは学生が企業を回りスポンサーシップの援助を受ける。これには責任が伴う。緊張の車づくりとのことだった。
ところで同志社大学には、すごい工作機械があり複雑な形状の部品も学生が作ることが可能なので、大学生になったらぜひ大学の工場を使ってみてほしいとのこと。
ものづくりが好きな人、車が好きな人、大学で何かに打ち込みたい人、チームマネージメントを経験したい人は、フォームラーカーづくりに打ち込んでみてはどうだろうか。(沼田)
生徒の気づきnoteより
「まずマシンを見た感じかなりリアウィングが大きかったです。エンジンに関してはかなりトルクの大きさが大事かなと思いました。 そして車両制作費が300万と
高い値段をかけているチームであればF4並みの値段がかかるので、かなり大掛かりなプロジェクト思いました。円を旋回してマシン特性を確かめるのはグリップやアンダーステア気味かオーバーステア気味かそこからのドライバーの好みに合わせたり、チームワークやチームを信頼は結果に表れると確信しました。」(中学2年)
宇賀神先生の表彰履歴
https://www.doshisha.ac.jp/news/2022/0623/news-detail-9002.html
Today’s talk was given by Ugajin sensei, who researches and creates formula cars at Doshisha university and attends competitions. His speech was very profound and I listened to it. In formular car competitions, the power of the engine is limited by the rules. The fun of this competition lies in designing and creating a better car within these limits. This competition is truly focused on the ‘fun of designing cars’.