プロトタイピングの醍醐味
デザイン・プロセスの鍵
本校の授業では、プロトタイピングの醍醐味を大切に授業を設計している。生徒たちの真剣な表情を見てもらえれば、ものづくりの場面がどれほど教育的な活動であるかがよくわかる。プロトタイピングの場面は、さまざまな事柄が集まってくる重要な局面なのだ。ものづくりの流れは、主な工程でも以下の7つにまとめられる。
1製品アイデアイメージをふくらます、
2仕様の条件を整え、イメージを考え設計する、
3簡単な材料をつかってミニチュア・モデルを作成する
4設計図(投影図、木取り図)を決定
5木材へ罫線を引く
6加工・組立
7プロトタイプを検証し3Dデザインとして再設計(一般的には量産へ)
「仕様」「設計」の土台となるのが、試作品による検証すなわち「プロトタイピング」の工程なのだ。ものづくりの単なる作業ではないのだ。考えることと検証することの無限の往復が行われる。生徒たちが映っている写真は、ただ「切る」・「削る」・「あける」風景の写真ではない。その活動の向こう側にみえる生徒たちの思考のプロセスを想像できるからこそ、生徒たちの表情に毎回ひきこまれてしまうのだ。(沼田)
余談になるが、近年アイデアだけのプレゼンで終わってしまうビジネスコンテストが多いが、CURIO SCHOOLが開催しているMONO-COTO INNOVATIONはプロトタイピングを大切にされている点で他のコンテストとは全く違う。デザイン思考を大切にしている本校でも、MONO-COTO INNOVATIONへの参加を応援している。