昨日3月14日は「円周率の日」でした。昨日に続いて、円周率の話題を2つご紹介します。
1つ目は「円周率の曲」です。これも2階数学メディアスペースに展示してあります。現在、JICAの海外協力隊でパラオに派遣されて算数・数学を教えておられる長谷川幹(つよし)さんが編曲されたものです。長谷川さんは同志社中学校数学科の教員研修に来られたこともあり、そのときにいただいた楽譜のポスターです。ドが1、レが2、ミが3…というふうに音をつけて編曲しています。円周率を曲にしようとする人は多くおられて、「円周率」、「曲」で検索すると世界中の多くのサイトがヒットします。
2つ目は、円周率を求める計算式です。円周率は無限に続く数(「無理数」と言います)で紀元前の昔から人々ができるだけ多いケタを求めて研究してきました。初期の方法は、アルキメデスが有名ですが、円に内接する多角形と外接する多角形の周の長さを比較して、円周率を計算していきます。多角形の角を多くすればするほど、円周の長さに近づいていきますが、その分、計算も複雑になっていきます。
一方、数学が発展するにつれて、計算式のみで求める方法があることがわかってきました。今回は、2つの式を紹介しています。上の式は「グレゴリー・ライプニッツ級数」と呼ばれています。「級数」は無限に続く式のことだと考えてください。下の式は「バーゼル問題」と呼ばれるもので、問題が示されて91年後、オイラーは式の右辺の計算結果が「 π^2/6 」に近づいていくことを発見、証明しました。
今回、円周率にまつわる4つの話題を紹介しました。皆さまが、円周率、数学に興味を持ってくだされば幸いです。
参考URL:アルキメデスは円周率をどうやって求めた?【偉人の方法を再現】
(公益財団法人 日本数学検定協会) https://hitofuri.su-gaku.net/pi-howtofind
(数学科 園田毅)