11月8日は久しぶりに本校の学内で「皆既月食」を観測することができました。
地球と太陽と月が演出する太陽系のドラマのひとつです。
そして、今回は「天王星食」という惑星掩蔽現象も同時に観ることができるという幸運にも恵まれました。
生徒のみなさんの中には、自宅などで観測した人も多いと思います。
天体諸現象の観測が大切なのは、何かと忙しい日々の生活感覚からの脱出です。
月食などの天体現象は、限られた時間ではありますが、日常とは異なった「非日常」の「ひととき」を持つことができます。この「ひととき」は大宇宙で展開されている自転、公転などの天体の動きを再認識する機会でもあるのです。私たちは「宇宙船地球号」と言われる漆黒の宇宙空間に浮かぶ「地球」という天体で生活しています。そこから空を見渡してみると、そこにはおびただしい数の天体たちが輝き、またその星の周囲を惑星が回っています。「地球」はそんな星のたった一つの星でしかありません。そしてその星に38億年前に生命が宿りました。そんな感覚に導いてくれるのも、時々訪れる「天体現象」です。観測後は、日々の生活が新鮮に感じることもあると思います。その感覚を大切にしてほしいのです。
今号では、過去に岩倉校地で観測できた「部分日食」(金環日食)、「金星の日面通過」のようすも加えてみました。
これから訪れる天体諸現象にも注目してみてください。