6月の猛暑は身体にこたえた人も多かったでしょう。
夏の暑さは、何もヒトだけが暑いわけではありません。身近な動物たちも涼を求めて「行水」(ぎょうずい)するのです。
猛暑が続くある日の午後、理科野外MSの水のみ場では野鳥が水浴びのひとときを過ごしていました。最近、学校周辺で増加しているイソヒヨドリ(メス)です。
野鳥の水浴びの理由は、羽の汚れや寄生虫を取り除くためと言われていますが、結果的に体温も下がっていると考えられます。
写真は上から順に時系列に並べています。最初は付近のようすを探りながらどことなく緊張の面持ちでした。おそらく、水浴び中は無防備になるために、周囲の警戒を事前にしておく行動でしょう。周囲が安全であることを確認すると、いよいよ「行水」です。周囲に水をまき散らしながらの激しい水浴びが始まりました。撮影している私のところまで水滴が飛んできそうです。よほど気持ちよかったのか、水浴び後は少し離れた場所で羽を乾かしながら、まるでカメラにポ-ズをとっているようで、とても愛らしい姿でした。数分間、羽づくろいで体の羽毛を整えたのち、立志館方面に飛び去って行きました。
ところでみなさんは、「カラスの行水」という言葉はご存じでしょうか。よく入浴時間が短いことを意味しますが、私の観察では、カラスもそれなりに長い時間水浴びします。どこから発生した言葉なのか、この夏の自由研究で調べてみたいと思っています。