作るものの向こう側

「Inspire! スタートアップ×高校生 in 京都 2026」のご案内
夏休みに、京都大学でスタートアップと高校生のイベントが開かれます。「Inspire! スタートアップ×高校生 in 京都 2026」という催しで、8月6日の午後、吉田キャンパスに社会課題の解決を目指す起業家たちが集まります。対象は高校生ですが、中学生のみなさんにもぜひ案内したいと思い、この記事を書いています。
30分のゲームプレイで、脳の「考え方の特性」を測るビデオゲームを作っている会社があります。ADHDのあるお子さんに、どんな治療が合うのかを提案できる医療機器を目指しているそうです。秋田の会社は、酒蔵から酒粕を買い取って蒸留し、田植えのあとの神事で飲んでいたという昔の農家の文化を、蒸留所を建てて現代に再現しようとしています。ヒトiPS細胞から肺の細胞を育てて、薬の開発を速めようとする会社もあれば、手描きのイラスト地図をデジタルで動かす会社もあります。
並べて読んでいて思ったのは、どの会社も「困っている誰か」や「消えかけている何か」から仕事を始めている、ということです。ゲームも蒸留所も、それ自体がゴールではなくて、作るものの向こう側に人がいる。治療に迷う親子がいて、忘れられていく土地の文化がある。そこに気づいた人が、自分で会社を作って動き出した。その順番が、私には面白く感じられました。
基調講演は樋口雅一先生です。ノーベル化学賞を受賞された北川進先生とともにMOFという新しい材料を研究しながら、それを社会に届けるために自分で会社を創業した方です。講演はクイズ形式だそうです。幼稚園児から大人まで相手に話してこられた方なので、中学生が聞いても、たぶん置いていかれません。
起業というと、中学生には遠い話に聞こえるかもしれません。私も、いますぐ会社を作ろうという話だとは思っていません。ただ、学びプロジェクトでマウスを組み立てたり、すぐきを漬けたりしてきたみなさんの「作る」と、この人たちの「作る」は、どこかでつながっている気がします。作ったものの先に誰がいるのかを考えながら、手を動かす。その姿を間近で見られる機会は、そう多くありません。
夏の一日、京都大学の教室で、作る人たちの話を聞いてみませんか。
【お知らせ】
Inspire! スタートアップ×高校生 in 京都 2026
2026年8月6日(木)13:00〜17:00(12:30受付開始)
京都大学 吉田キャンパス 国際科学イノベーション棟 西館5F HORIBAシンポジウムホール(参加無料)
参加を希望する人は、学びプロジェクト専用フォームから登録してください。






