小さな都市のようにキャンパスを作る

本校の校舎を設計した建築家・香山壽夫氏の思想
同志社中学校の探究(技術)科では、2年生を対象に「建築探究」というユニークな授業を展開しています。類設計とのコラボレーションが実現しました。
テーマは、建築家・香山壽夫氏のコンセプト「小さな都市のようにキャンパスをつくる」で作られた本校の秘密を探るです。第4回目の授業は、「建築の視点を養おう」が行われました。すでに生徒たちは、「ゾーニング」や「透視図」のスケッチを学んできています。今回は実際にキャンパスを歩きながら建築を観察。校舎そのものを教材として活用し、生徒たちは「見る力」「感じる力」をフルに働かせ、香山氏の思想が具体化している部分を主観的に感じ取ります。
授業では、最初に「教科教室型」の本校の特徴や、建築家の意図に触れ、配置に思想があることを意識すると、建築はもっとおもしろくなるのではないか?という問いを聞くと、このキャンパスはどうなっているのだろうかとワクワクしてきます。
見学後の共有タイムでは、「この空間は光の入り方が違う」「このベンチの配置には待ち合わせを想定した意図があるのでは?」など、興味深い視点が多数出されました。類設計の専門家である高橋さんや土井さんより、建築における「機能美」や「意図ある工夫」の奥深さの感じ方について語っていただきました。「建築は“よく見る”ことで意味が見えてくる」「どの立場から見るかによって、空間の捉え方は変わる」というメッセージも全くその通りだなと思いました。
(技術科 沼田 和也)


