立志館の南壁に、紫色に微妙に赤や青が入り混じったアサガオが咲いています(写真は9月中旬の写真です)。 実はこのアサガオは、平和の祈りが込められている花なのです。「太平洋戦争」の敗戦後に捕虜としてシベリア(今のロシア東北部)に抑留されていた約1000人の日本軍兵士が、戦犯として「撫順戦犯管理所」に6年間収容されていました。シベリアでの生活は過酷を極めましたが、中国では軍事裁判の結果ほとんどの戦犯たちが「起訴免除」で釈放となりました。この寛大な措置の背景には、中国の人々の「罪を裁いても平和は訪れない。自ら自分の犯した罪を反省し二度と戦争のない世を創る努力を」との思いがありました。釈放され帰国の途に着こうとしていたとき、中国人の職員たちから小さな紙包みが渡されました。その中にはアサガオの種子が入っていたのです。
昨年本校では、多くの花が咲き実を結びました。その何粒かが立志館の壁際に落ち発芽し、今年も見事な花を咲かせました。アサガオの種子という宝物を手渡した中国の方は、次のようなメッセ-ジを伝えられたそうです。「もう武器を持って2度と大陸に来ないでください。日本に帰ったら、きれいな花を咲かせて幸せな家庭を築いてください。」
東アジアの一員として生きる私たちひとりひとりが心に刻み、忘れてはならないことばです。
We can see the “Morning Glory” blossoms near the southern wall of the Risshikan building. They bloom in shades of blue, purple and red. They are actually a symbol of peace that were brought back to Japan from China after World War Two.
Each year, they bloom near the wall of the Risshikan building and remind us of the treasure that was given to us as a reminder of peace.