特集は「もっと!感動する数学」です。見開き2ページで読み切りのテーマが並んでいるので興味のあるところを読んでほしいです。中学校、高校の数学と関連がありそうなものを紹介すると、「放物線はすべて相似」(中3、2次関数)、「ピックの定理」(中2、1次関数)、「方眼紙のある格子点から適当に引いた直線はすべて格子点を通らない」(中3、無理数・平方根)、「4の中で目にする数値の最上位の桁は?『1か2か3』と答えれば、的中率はなんと6割」(高2、対数)です。
この中で、「方眼紙のある格子点から適当に引いた直線はすべて格子点を通らない」(中3、無理数・平方根)は、実際に1cm目盛りの方眼紙上で、ある格子点をスタートにして鉛筆と定規で直線を書いてみると、他の格子点を通らないように書くほうが難しいと感じて、「このテーマは間違いだろう。」と思われるかもしれません。が、直線の傾きが分数で表せない数(そういう数を無理数と言います。例えば、√2+1、√3+2.8など平方根が含まれる数)であれば格子点を通ることはありません。円周率πも無理数なので、y=πxのグラフは原点以外の格子点を通ることは決してないのです。
教科書に登場しないと思いますが、「4色問題」、「あらゆる4けたの自然数は『ある操作』によって、すべて6174になる」もおもしろいテーマです。
「AIがみちびく完全自動運転」の記事もおもしろいです。自動運転レベルという基準があって、数字が大きくなれば自動運転の割貝が増えてレベル5はすべての状況で車が児童で運転する状態です。レベル3以上が自動運転とされます。今、レベル4「高速道路など一定の条件下で車が運転する」を企業が開発中、あるいはいくつかの自治体が公共バスなどで実用化している状況です。この分野は今後大きく発展し、中学生の皆さんが大人になる数年後には街中で普通に見られる風景になりそうです。
(数学科 園田毅)