8月4日(金)午前、1年生藤岡泰甫さんが登校されて、自由研究の実験を学校で実施されました。担当教員は児玉弥也さん(数学科)です。
テーマは@「卵落下実験による衝撃吸収構造の研究」です。画用紙とコピー用紙で作った容器に入れた卵を高い所から地上に落として、どのような構造が最も割れにくいか、なぜその構造が衝撃を和らげることができるのかを研究されています。「エッグドロップ」などと言われて、理科の実験で行われたりしているようです。
本校立志館の屋外階段の途中まで上がり、メジャーで測って、高さを3mと5mに設定します。そこから地上に敷いたマット(地上の条件を揃えるため)へ落下させる実験を繰り返し行いました。容器は2種類、文献、サイト等で調べて作成されたものを持参されました。画用紙で作った円すい形に紙を丸めた細い円柱を支えとして接着させたものと、周囲をいくつもの六角柱で囲ったものです。
今日の実験でも割れなかったケース、割れたケース、それぞれ発生しました。容器の違いによる原因の他に、落とし方や、卵を容器にはめ込むときの微妙な違いとかがあるので、同じ条件による実験も何度か繰り返していきます。ちなみに、割れた卵は自宅へ持ち帰り、料理に使って食べるそうです。藤岡さんは、卵を食べるまでが研究だと言っておられました。
一方の容器、いくつもの六角柱を接着したものはハニカム構造と呼ばれていて、ハチの巣が有名ですが、丈夫、軽いなどの特長があり、実際の建築においても利用されています。数学の分野では「平面のしきつめ」などで登場したりします。以下は、ハニカム構造をご紹介したサイトです。
佳秀工業株式会社様技術ブログ2019年4月27日付
強度抜群の「ハニカム」構造とは?航空機にも使用される7つのメリット
https://kasyu-kogyo.com/2019/04/27/honeycomb/
今、本校生は夏の自由研究にとりくんでおられます。
研究に必要な実験を自らで考え、行い、得たデータをもとに分析することは学問の基本です。
9月に提出される藤岡さんの力作が今から楽しみです。
(数学科 園田毅)