5−6月は、ルートトランプが活躍する時期です。
写真のように平方根を4通りで表される数を、トランプのスートで表してババ抜きや神経衰弱など普通のトランプゲームとして楽しみながら学ぶことができます。ゲームに集中する中で演習が行われています。
授業を実際にやってみて私が感じた最大のメリットは、ゲームをする(したい)という目的のために、生徒どうしで教え合いが自然発生することです。「ゲームという目的を実現するために数学を使う」(平方根の変形を理解して計算する)、これは多くの社会人の皆さんが、「市場分析、顧客データの管理のために統計を使う」のと同じです。このようなことも意識しながら授業づくりをしています。
もう一つ、あらためて気づくことは、√12(♦️)と2√3(❤️)、それぞれの表し方のメリットです。
数学の計算問題として出題された場合は、とくに指定がなければ「2√3」が正解で「√12」は計算途中とみなされ、減点されたりします。
しかし、√12は慣れると、だいたいの大きさがわかります。ババ抜きでカードが同じ値を示しているかどうかを判断するとき、大概、生徒さんは各スートの記号をダイヤ型(√◯)に直して判断されています。また、大富豪ゲームのように値の大小を知ることが必要なときは、√◯型に直すと◯の大きさを見るだけで大小がわかります。
さらに付言すれば、平方根として表せる数のうちで△√□型に変形できるものはとても少なく、実験値など実際にデータを取る場面ではむしろ変形できない場合がほとんどです。私たち(教員)はとてもレアな数、√12や√18を出題していることを知っておくことも必要です。
このトランプは、
・丸善京都本店
・MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店
・ジュンク堂書店大阪本店
・ジュンク堂書店池袋本店
で販売しております。(本校でも実費頒布しております。)
(数学科 園田毅)