本格的な建築模型の製作
白い模型がつくりだす無限の価値
1年生の小谷さんは、本格的な建築模型を製作された。非常に完成度の高いものだと思う。
建築模型は、設計者と施主とのイメージの共有に欠かせない。模型にしてはじめて気づくことがある。窓の有無や位置、光と影の設計、扉や廊下を含め動線の姿をよりクリアに、家具の配置から、人の目線や居場所、ひいては未来のその人の幸せのような思いを描く。模型をとおして設計者と住む人の幸せに対する思考の不断のやりとりが行われる。また、住む人にとっては、模型の中に自分の未来を描く手がかりとなるのだ。だからこそ、白い建築模型の白さに意味があるのだろうと思う。
小谷さんは、模型作りとおいう具体的操作を通して、人が住むこと、建築と人の未来との関係を深く考察されたことは想像に難くない。(沼田)