私たちが世界を動かして歴史を作る
人類の物語 Unstoppable Us ヒトはこうして地球の支配者になった
なぜ私たちは歴史を学ぶのか?
「歴史というものは、人類がいろんな壁を乗り越えてきて、ここまで歩んできた足跡だ。歩んできた足跡は様々な形で消えずに今も語り継がれる。歴史を学ぶ意味とは?テストでいい点をとるために歴史上の単語を短期的に覚えるものが歴史を学ぶことなのか?それだと歴史を学ぶ楽しさはなく、むしろ嫌いな科目としてみられる。覚えたものもすぐに忘れ去られて終わる。この本は、テストで出るような単語を説明する参考書のようなページは一つもない。作者は、歴史を学ぶ本質・面白さを教えてくれる。人間はよく考え、コミュニケーションを取り協力しあって歴史を作ってきた。今度はこれからの未来を創っていく私たちが世界を動かして歴史を作っていかなければならない。そのためには、歴史を勉強だ!科目だ!と捉えずに、これまで人間が歩んできた足跡を見て、今では当たり前だが、その時代では未知の物とされてる時代の人に成り切って私だったらどうするか。と考える事はむしろ過去を学ぶというより新たな世界を見る面白い物。この本を読んで、誰でも『世界を変える力』、『未来に足跡を残す』ということができるというのを実感してほしい。」(長坂)
このコメントは、中学2年生の長坂さんが書いてくれたものだ。この気づきを書くきっかけになったのは、ユヴァル・ノア・ハラリ さんの著作だ。世界的ベストセラーとして有名な『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリ さんは、11月に河出書房新社から子ども向けの『サピエンス全史』版発行された。以下がそのタイトルだ。
『人類の物語 Unstoppable Us ヒトはこうして地球の支配者になった』
ユヴァル・ノア・ハラリ 著 リカル・ザプラナ・ルイズ 著 西田 美緒子 訳
長坂さんは上記の本を読んだあとに、歴史教育について思いを巡らせ、読後の気づきを寄せてくれた。しかしながら、長坂さんの気づきは、E.H.カーの『歴史とは何か』を思い起こしてくれる。E.H.カーの「現在と過去との耐えることのない不断の対話である」と言う部分がとても頭に残っており、歴史的事実は静的な事実として終わるものではないということを教えてもらったからだ。
この年末、書店や図書館でぜひ手に取ってみてほしい。小学生のうちから歴史とは何かを考えるきっかけを与えてくれると思う。(沼田)
参考)
社会の授業はこちら→『サピエンス全史』から学ぶ1年生社会の授業