【台湾-日本】国境/年齢/立場を越えてゆるくつながりながらアイデアを共有し次代を創造する
日本と台湾の中学校技術教師と生徒が、肩ひじ張らずにゆるーくつながる
ものづくりを中心にして、人々(生徒や教師)がつながりながら次代の世界を模索する技術教育の一つの取組です。
日本と台湾の中学校技術科の教師や生徒たちとの共同プロジェクトがオンラインで開催されました。九州大学のレオン博士、台湾師範大学の林博士のお世話で、両国の中学技術教師と生徒たちがオンラインで集まり、日常生活の困った問題を解決するためのアイデアを出し合いました。
午後2時から4時までの2時間とても熱い議論と発表が、言葉の壁を越えてなされました。国際交流とは語学の違いを越えて、その先にある共通の問題を探りながらその解決を探ることが最も大事であります。
参加した中学2年生の生徒はとても長いコメントを気づきノート(学びプロジェクトの感想を自発的に記入するシステム)を残してくれました。
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“日本と台湾の中学校の技術教師の交流会ということで、普通だったら見ることのできない場面を学びプロジェクトと言う機会に、参加できたことで、自分への刺激にもなったし、とても面白かったです。
日本側の中学生は、茨城や広島、他府県の生徒で、私は日頃から接点のない中学校であるため、こうやって他校の発表を聞くこともないし、今まで、京都の中でしか見てこなかったしせいぜい近畿地方という程だったので、同じ日本の中学校に通っているのに、なんだか新鮮な気持ちでした。
また、両国の中学校の教師もそれぞれ入っていて、同じ日本でもなんだか違う感じに見えて、世界の広さを実感しました。台湾の方の発表では、これまで台湾に行ったことがなく、ましてや自分と同じ年頃の中学生の発表を聞くこともあまりない経験でした。「同志社には3Dプリンターもあって、友達が実際に作っているところを見ていたりすると、技術の授業がこんなにも本格的なのは同志社くらいなのかな」と他の学校を見ずに考えていたけど、発表を聞いて、日本や世界の技術教育を見ることで、とても勉強になった。
まず、身の回りの生活でこれあったらいいな。不便だなと思うもの→その案をいくつか出す。→特に解決したいものをいくつかの班に分かれて担当する→どうすればいいか。試作品を作る。→それを使ってみる。→メリットデメリットをまとめる→改善点をまとめる→プレゼンテーションしてこのような大きな場で発表する→今後につなげる。
という一連の流れを知り茨城の中学校)、ちゃんと流れに沿って、自分たちの作りたいものを作っている姿がかっこいいなと思ったし、これはものづくりにおいてだけではなく、例えば自分の目標設定をして、それを達成させるにはどうすればいいかという流れでもあるし、このフローを使ってグループ活動主体の授業でも使えると思った。これまでグループ活動の授業でうまく話し合いがすすまなかったり、焦って順番がぐちゃぐちゃになって失敗したりという経験があるので、このスムーズな流れをどの班も全員で協力してできていたのですごいなという言葉ばかりでした。日本も台湾も計画をちゃんと立ててやっていたし、計画の紙への記し方は少し違っていてまた面白かったです。今後の私の成長にもつながりました。
こうやって普段滅多にない機会で参加することによって得られるものは数え切れないもので、世界が広がった。まだ日本の一部の学校、台湾の一部の学校しか見ていないのに、自分が見ていた視野が狭かったこと、技術の授業、クラブ等などがこんなにも進んでいたこと。技術から見る世界とは変わった面白いもので、それぞれが違った世界線で実践してみる。技術という科目は、人がそれを生み出す挑戦と努力、ひらめきが詰まった無限大の科目であるなと思いました。
自分も身の回りを見てこんなのあったらいいな。これ作ってみたら面白そうという発見をしていきたいなと思ったし、中学生の視点だからこそのもの。今の頭の柔らかさでひらめくものがたくさんあるし、別の学びプロジェクトで大人と意見を出し合う時とかも、「大人じゃ考えられない。中学生だからこそ考えられる柔軟な考え方がいい!」と褒められることが多くあり、確かに大人になると現実をどうしてもみてしまったり難しく考えすぎますが、今回中学生が考えていた案も、大人が思いつかなかったから出てきた案だったし、「今できるとこからやってみる!」というのが一番中学生の強みだと思いました。自分もアイデアをたくさん出していけるよう刺激を大切にしていこうと思いました。
個人的にコードの絡まりを阻止するクリップが実用的で興味深かったです。あと、広島の方でみじん切りを早くするのにモータのようなものに包丁をつけて刻んでいるところが斬新な発想で面白かったです。”(Nagasaka)
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オブザーバーとして参加しただけなのにこれほどまでの考察や意見、気づきを残せるのは本当にすごいと思います。(沼田)