二輪車用ゴムベルト式CVTの伝導機構に関する研究
「一生懸命研究してくれている方々がいるからどんどん便利になっていくのだな」
岩戸先生のお話は、研究されているCVTにかかわる内容と、大学院という研究の場所でのやりがいをお話いただきました。
まずは、「駆動」の奥の深さをしりました。CVTという駆動方式において、”おいしい回転数”(燃費がよく走れる、静かに走れる、パワーがでる)と実際の車体の駆動のつなぎ役として改良すべく、実験データの集積と分析を繰り返しておられるのだなということがわかりました。「より燃費と乗り心地が良くて、大パワーの乗り物にも使うことができるゴムベルト式CVTにしたい」と岩戸先生はいいます。小さい油圧で伝え、ドライバーの操作に忠実な挙動、動力の伝達ロスを防ぐためのちょうどよりベルトの評価をするために、平ベルトとコグベルトの比較、実験とデータの集積・分析をされています。
さらに、お話いただいたのは、そもそも「研究とは何なのか」という根源的な内容をお話され、自由研究に取り組んでいる私たちにとってはとても有益な内容であったと思います。
研究対象・目標を定め、判明させたいことに対して実験を行い、結果が得られた理由を分析、改善箇所やその方法へのアプローチ、改善後再び実験するということを繰り返すこととおっしゃいました。このような苦労と努力の先に、誰もが到達していない「一歩」にたどり着けるのだとわかりました。
また「自分の得意なこと、自信のあることを伸ばしていこう」というメッセージもいただきました。岩戸先生は、趣味にDIYをあげるくらい自分で何かをやること(困難を自分で勝手に自分のやり方で乗り越えていく知恵と根性みたいなのがすごいのだとおもいますが)が好きだそうで、大学院から実験装置の改良を任されたらしく、「大学院生にはは一人一人に大きな責任を与えられる。大きな費用を動かせる代わりに責任もともなう。ほんとうにやりがいのあるところ」とおっしゃいました。とてもエネルギッシュで、有機をやる気をいただけたと思います。(沼田)
(生徒の気づきより)
「研究結果を出すまでのプロセスを細かく説明して下さって、夏休みの自由研究などに活かせそうだと思った。」
「そもそもCVTという装置があることも今日で初めて知ったのでとても勉強になりました。社会ではこのようなことを一生懸命研究してくれている方々がいるからどんどん便利になっていくのだなと改めて思いました。」
「ゴムベルト式CVTになめらかに変速できるという利点があってもそれを全ての人にとっての利点ではないことがわかった。」
「初めてだった。今回は、夏休み中に何か入れと言われてなんだろうと思ったやつに入りましたが結構難しかったです。機械とか詳しくなくてすみません。でも、12人くらいしか聞いてない授業を受けている1人と考えると、なんかすごいと思いました。(僕は、CVTの方が良さそうだと思います。)」
「1つのことを深めて調べることはとてもいいことだとわかった。」