岩倉川の将来を考えるプロジェクト学習
「普段気にせず歩いているところにも沢山の人が関わって沢山の工夫がされている」
3年生社会科(経済)では、学校のすぐ隣を流れる岩倉川を題材に、環境や防災、アメ
ニティ、経済など様々な角度から理想の河川整備計画を立てるなかで、社会資本の整備と
環境の保全について考えるプロジェクト学習を行いました。
まず地形図や写真資料、郷土史の本をもとに、岩倉川のこれまでの歴史を学びました。
続いて、①小学生の子供を持つ保護者、②防災を担当する市の職員、③岩倉の自然や環境
を保全する活動をしてきた地域の方、④地域の経済活性化を望む銀行の方という4つの立
場に分かれて、岩倉川の新しい整備計画を考えました。
その後、各立場から1人ずつピックアップした新しいグループを作って、もう一度アイ
デアを練り直し、ポスターで発表しました。
途中、岩倉川を実際に観察しに行ったり、パックテストで水質を検査したりして、アイ
デアの質を高めました。
各クラスで選ばれた代表グループは、実際に地域の住民の皆様や、市議会議員の皆様に
zoomを使ってアイデアを発表し、講評をいただきました。ご協力いただいた地域の皆様、
市議会議員の皆様、ご多忙の中、本当にありがとうございました。
プロジェクトの最後に実施したアンケートの「この授業で、特に学んだと思うことは何
ですか。」という質問には、次のようなコメントが寄せられました。
・この立場の人だったら‥と違う視点から一つのことを見る大切さ
・自分達も社会について考える機会を持ち、社会に貢献できる年齢なんだという事。
・なんらかの整備をするときには、川でも道でもなんでも、整備する場所付近に住む人達と
話し合って決めることも大切。
・普段気にせず歩いているところにも沢山の人が関わって沢山の工夫がされている
・あらゆる立場から考えるにあたってのその違いによる意見の違いをうまく調合し、新たな
意見、考えを生み出す事。
・川の整備は1つの観点から見るだけではより良くならず、たくさんの観点から見ることで
より良い物ができるということ。
ある特定の立場から見たときの「理想の岩倉川」と、様々な立場の人同士で対話をする
中で見えてくる「理想の岩倉川」とが大きく異なることに気づくことができたと思います
。社会資本の整備を単に行政に任せるのではなく、関係者同士の対話を通して、よりよい
まちづくりを行っていくきっかけになればと思います。
(作成:濵野、実践:青木、濵野)